大和やゴールドマンへの引受手数料前回を下回る-JT株放出

日本たばこ産業(JT)株の売り出 しで、政府が大和証券グループ本社やゴールドマン・サックスなど引き 受け証券会社に支払う手数料率が、前回2004年の第3次売り出しに比べ 大幅に減少することが分かった。

財務省は大和、ゴールドマン、みずほフィナンシャルグループ、野 村ホールディングスなど37社を超える引き受け証券に合計で41億円の手 数料を支払う。これは売り出し総額の0.531%に相当し、前回2410億円 を調達した04年6月の1.125%を大きく下回る。財務省の関係者へのブ ルームバーグ・ニュースの取材で明らかになった。

政府保有のJT株の市場売却は今回で4回目。JTによる自己株取 得分を含む売却総額は約9734億円で、東日本大震災の復興財源を確保す る。関係者によれば、手数料率は主幹事などからの提案によるもので、 財務省にとっては少ない費用で多額の資金を調達することになる。

T&Cフィナンシャルリサーチ日本株調査部の田中一実アナリスト は、「予期していたよりフィーは小さかった。主幹事を獲得するのに競 争があったことがうかがえる」と分析した。また「政府絡みの大きな案 件に携わることは証券会社にとっては実績になる」と述べた。

引き受け業者ランキング

政府は今回、約2億5300万株のJT株を1株当たり2949円で放出す る。ジョイントグローバルコーディネーターを務める大和証Gとゴール ドマン、その他の証券会社が国内外の投資家に販売する。大和証とゴー ルドマンの広報担当者は手数料の詳細について言及を避けた。

ブルームバーグ・データによれば、13年の日本株式の引き受け業者 ランキングで、今回のJT株の売り出しを引き受けた大和証Gは首位に ついた。ゴールドマンは2位で、みずほ、野村が続いている。一昨年前 は野村がトップで、それ以下は三井住友フィナンシャルグループ、三菱 UFJフィナンシャル・グループとなっていた。

12年の手数料率の平均値は3.352%と、その前の10年間の4.12%を 下回っている。また、政府保有株の売却に関する手数料率は低い傾向が あり、08年の整理回収機構による中央三井トラスト・ホールディングス 普通株式の売り出しでは0.786%だった。

需要は2倍強

関係者によれば、国内と海外でのJT株の売り出し総数に対する投 資家の需要は2倍以上あったという。また、オーバーアロットメントに よる売り出しは現時点で行う予定はないという。JTによる2306億円の 自社株買いは、大和が約360万円の手数料でアレンジした。

T&Cの田中氏は、手数料が低かったその他の理由として、ディス カウント率が低いことから推察できるようにJTは優良企業で「引き受 けリスクが少なかった」と指摘している。

大和証G株は午後の取引で下げ幅を広げ、前日比21円(3.1%)安 の651円で取引を終了。7週間で最大の下げ幅となった。JT株の終値 は20円(0.7%)安の2990円だった。

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