ウィーン・フィル:戦争中は半数がナチス党員、ユダヤ人解雇

オーストリアのウィーン・フィルハ ーモニー管弦楽団は10日夜、第2次世界大戦中にユダヤ人のメンバーが 解雇され、団員のほぼ半数がナチス党員だったことを明らかにした。

ウィーン・フィルは、保存記録を探していた歴史学者による調査結 果を公表。ヒットラー支配下のドイツによるオーストリア併合75年目に 当たって公表された報告書によると、1942年当時、同楽団のメンバ ー123人のうち60人がナチス党員だった。45年以降にナチスとの関係の ためウィーン・フィルを辞めなければならなかったメンバーは10人のみ で、うち2人はその後復帰した。

ウィーン・フィルは数十年にわたって自らの過去について沈黙して きた。クレメンス・ヘルスベルグ楽団長は92年の著作「王様の民主主義 (仮題)」で、過去の不祥事を十分公表しなかったことで批判され た。10日発表された報告書はウィーン・フィルの協力の下で、ウィーン 大学のオリバー・ラトコルブ教授(歴史学)を中心に作成された。

ユダヤ人のメンバー全員が38年に解雇された。5人が強制収容所で 死亡し、1人がアパートから立ち退かされた後に死亡、1人は国外追放 前に死亡。一部は逃亡に成功した。

報告書によれば、1953年にウィーン・フィルのディレクターとなっ たヘルムート・ウォビシュ氏は33年にナチに入党、34年にSS(親衛 隊)入りし、音楽界の人物に関する情報をナチに報告していた。45年に 追放されたものの、2年後にトランペット第一奏者として復帰。ナチ狩 りを逃れて過去を隠し通すことに成功、責任者となってからは世界的指 揮者レナード・バーンスタインらのユダヤ人楽団員を配下に置いた。

ウィーン・フィルは10日、調査結果の一部をウェブサイトに公開し た。週内にさらに内容を追加することを明らかにした。

原題:Nazi Past, Jewish Member Firings Revealed by Vienna Philharmonic(抜粋)

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