ガンドラック氏が米国債に注目-インフレ鈍化で割安感

米国のインフレ率の急な鈍化で米国 債相場は約2年ぶりの割安水準になった。インフレ鈍化は景気回復下で 長期借り入れコストの押し下げを図る米連邦準備制度理事会(FRB) の取り組みを支えるものだ。

10年物米国債利回りは今月8日、11カ月ぶりの高水準の2.08%に達 した。FRBがインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価 格指数との差は0.88ポイントと、2011年5月以来最大。

こうした実質利回りの拡大は、景気てこ入れと失業率の低下に向け て2兆5000億ドル(約240兆円)以上の資金供給を実施した後もインフ レ率を抑制できているとバーナンキFRB議長が債券投資家を納得させ る上で必要だ。ダブルライン・トータル・リターン・ボンド・ファンド を運用するジェフリー・ガンドラック氏は5日、「相対的価値は米国債 により有利な方向に振れた」と指摘した。同ファンドは昨年、米国債を 敬遠したことなどが奏功して同種のファンドの97%を上回る成績を上げ ていた。

フェデレーテッド・インベスターズの国債・住宅ローン担保証券 (MBS)共同責任者、ドナルド・エレンバーガー氏は今月1日の電話 インタビューで、「FRBとバーナンキ議長は今のところインフレを心 配していない。債券市場にも短期的にはそうした不安はない」と語っ た。

商務省の1日の発表によると、1月のPCE価格指数は前年 比1.2%上昇と、09年10月以来の低い伸びとなった。11年9月には2.9% 上昇を記録していた。FRBは上昇率を2%未満に抑制する意向を示し ており、1月の給与税増税や850億ドルの歳出削減の発動を受けて目標 の実現は一段と容易になりそうだ。商務省によれば、個人所得は前月 比3.6%減と、20年で最大の落ち込みを記録した。

エレンバーガー氏は「政策や経済をめぐる不確実性が高く、これと いったインフレ圧力もないため、市場は落ち着いている」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、10年物米国債利回 りは先週、20ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.04% で終了。先週の上昇幅は12年3月16日終了週以降で最大だった。一時 は2.08%と、12年4月5日以来の高水準に達した。2月には11bp低下 していた。

原題:Cheapest Treasuries Since ’11 Alluring to Gundlach as PCE Falls(抜粋)

--取材協力:Daniel Kruger、Susanne Walker、Sarika Gangar.

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