EU首脳会議、キプロス救済条件を議論へ-市場混乱回避狙う

イタリアの政局混迷やフランスの失 業率悪化に直面する欧州の指導者らは債務危機で市場が混乱する事態の 再発を避けるため、キプロス向け金融支援に取り組む。

欧州連合(EU)は今月14-15日にブリュッセルで首脳会議を開 き、キプロスの債務の持続可能性や預金者に損失負担を迫る可能性など を含めて支援条件を議論する。イタリアでは2月24-25日の総選挙でい ずれの政党連合も安定多数を確保できず連立協議が難航し、フランス は13年ぶりの高失業率で経済への懸念が高まっている。

ドイツのショイブレ財務相は8日にオーストリア紙スタンダードの インタビューで、「まだ峠を越えていないが、良い方向に進んでいる」 と述べ、「この時点で方向転換するのは誤りだ」と語った。

欧州中央銀行(ECB)による債券市場への介入方針や年内の景気 回復見通しで欧州債務危機に歯止めがかかっているものの、イタリアの 政局混迷でユーロ圏3位の規模の同国経済に先行き不安が生じ、域内2 位の経済規模を持つフランスの成長も停滞している。

先週の欧州債券相場はしっかりとした動きで、スペイン国債相場は 4週連続で上昇。イタリア国債利回りは低下した。10年物スペイン国債 利回りは34ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し4.76%、 同年限のイタリア国債利回りは19bp低下し4.6%。一方、米国の失業 率低下を受けてユーロは先週、対ドルで下落した。

キプロスをめぐっては同国にあるロシア資産の問題や救済額が経済 規模に迫る可能性があることから、欧州指導者は国際通貨基金 (IMF)や同国の新政権との間でまだ支援合意に達していない。

2月28日に就任したキプロスのアナスタシアディス新大統領は今 週、EU首脳会議に初めて出席する。ギリシャ国営アテネ通信社による と、同大統領は今月9日、救済策の一環として預金者に損失を負担させ る提案は「問題外」と発言した。

キプロス向け支援が実施されれば、同国はユーロ圏債務危機が2009 年に発生して以来5番目の救済対象国となる。EU当局者3人が匿名を 条件に語ったところによると、キプロス救済策には20年の債務目標を国 内総生産(GDP)比で100%にすることが含まれる可能性がある。

原題:European Chiefs Seeking to Stave Off Euro Crisis Turn to Cyprus(抜粋)

--取材協力:Maria Petrakis、Chiara Vasarri、Mark Deen.

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