3月8日の米国マーケットサマリー:ドル一時96円台、雇用統計で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3001   1.3107
ドル/円             96.08    94.82
ユーロ/円          124.91   124.28


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     14,397.07    +67.58     +.5%
S&P500種         1,551.18     +6.92     +.4%
ナスダック総合指数  3,244.37    +12.28     +.4%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .25%        +.00
米国債10年物     2.05%       +.06
米国債30年物     3.25%       +.05


商品 (中心限月)             終値   前営業日比 変化率
COMEX金(ドル/オンス) 1,576.90   +1.80   +.11%
原油先物   (ドル/バレル)    91.84    +.28   +.31%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で2009年以来の高値に上 昇した。2月の米雇用者数が予想を上回る伸びとなったことを背景に、 増税や政府の歳出削減にもかかわらず、米経済が底堅く推移していると の楽観が強まった。

ドルは主要通貨の大半に対して値上がりし、対ユーロでも堅調な展 開。雇用統計によると、失業率は7.7%と4年ぶりの低水準となった。 一方、ユーロ圏の1月の失業率は過去最悪の11.9%となっている。円は 主要16通貨すべてに対して下落。1月の日本の経常収支は3カ月連続の 赤字となった。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「予想を 上回る雇用の数字を背景に、ドルは恩恵を受けている」と指摘。「株価 がかなり堅調でリスク志向が強まる中で、ドルは底堅さを維持してい る。これは極めて重要な相関関係のシフトを示している可能性があり、 そのためドルは成長通貨の一つになっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時14分現在、ドルは対円で前日比1.1%高 の1ドル=95円82銭。一時は96円台をつけ、09年8月12日以来の高値水 準に達した。ドルは対ユーロで0.8%高の1ユーロ=1.3005ドル。ユー ロは対円で0.2%高の1ユーロ=124円57銭。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は過去最高値に近づい た。2月の米雇用統計で雇用者数が予想以上に増加し、失業率が低下し たことが好感された。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は0.5%高の1551.18。ダウ工業株30種平均は67.58ドル(0.5%)上げ て14397.07ドル。

モルガン・スタンレーのマネジングディレクター兼シニア顧客アド バイザー、カーラ・アン・ハリス氏は「企業は採用を始めている。とい うより、ここ数四半期は採用を続けてきた」とし、「雇用をめぐる慎重 姿勢が多少後退し始めている。企業は市場で感じる不透明感を理由に現 状維持を続けてきたが、今は成長に向けて動き始めており、採用ペース は加速する可能性が高い」と続けた。

2月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数(事業所調査、季節 調整済み)は前月比23万6000人増。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミストの予想中央値は16万5000人増だった。家計調査に基づく 失業率は7.7%。

◎米国債市場

8日の米国債相場は5日続落。10年債利回りは11カ月ぶり高水準に 上昇した。朝方発表された2月の米雇用統計で予想以上に雇用が増加 し、失業率も低下したことから、金融当局が実施している緩和策が効果 を発揮し景気が回復しつつあるとの見方が広がった。

10年債利回りは週間ベースで約1年ぶりの大幅上昇。2月の失業率 は7.7%と4年ぶり低水準となった。バーナンキ連邦準備制度理事会 (FRB)議長は先週、1月の連邦公開市場委員会(FOMC)声明で 示した「状況が改善するまで米財務省証券と住宅ローン担保証券の購入 を継続する」との見解をあらためて示した。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレクタ ー、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は、「景気回復とい う意味において、刺激策の費用に見合った効果が表れているのかは分か らないが、明らかに改善はしている」と述べ、「今週のように、緩和策 解除を考えさせられる材料が発表された週はなかった」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後2時26分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.05%。同年債(表面利率2%、2023年2月償 還)価格は15/32下げて99 18/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。米失業率が金融当局の目標よりも 高い水準にとどまったことから、緩和措置が継続するとの見方が強まっ た。

米労働省が発表した2月の雇用統計によると、失業率は7.7% と、2008年12月以来で最低となった。連邦準備制度理事会(FRB)の バーナンキ議長は失業率の6.5%への低下を望んでいると明らかにして いる。

スタイフェル・ニコラスの上場投資信託(ETF)トレーディン グ・戦略責任者、デーブ・ラッツ氏は電話インタビューで、「雇用の数 字は明るい材料だが、これで当局の考え方が一変することはないとの認 識が広がっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.1%高の1オンス=1576.90ドルで終了。週間では0.3% 高で、5週ぶりの上昇。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。米雇用統計で非農業部門雇用者 数が予想を上回る伸びを示したため、燃料需要が高まるとの見方から買 いが入った。一方、北海ブレント原油は北海パイプラインの油送量増加 を背景に年初来安値に沈んだ。

ニューヨーク原油は週間で1カ月ぶりの大幅高。米失業率は2月 に7.7%と5年ぶりの水準に低下した。アブダビ国営エネルギー会社 (TAQA)関係者は電話取材に対し、ブレント・パイプライン・シス テムの油送量が日量8万バレルの目標に近づいていることを明らかにし た。同パイプラインは2日に原油漏れが見つかって以降、5日連続で閉 鎖された。ドルが対ユーロで年初来高値に達したため、ニューヨーク原 油は下げる場面もあった。未決済約定残高は前日、5日連続で過去最高 を記録した。

エネルギーヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨー ク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話インタビューで、「雇用 統計は経済全体と燃料需要にとって良い兆候だ」と指摘した。その上で 「ドルの上昇は原油などのドル建て商品の上値を抑えるだろう」とも述 べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比39セント(0.43%)高の1バレル=91.95ドルで終了。週間では1.4% 高と、2月1日終了週以来の大幅高となった。

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