10-12月期GDPは年率0.2%増、予想と一致-投資・消費を上方修正

10-12月期の国内総生産(GDP) 改定値は物価変動の影響を除いた実質で、前期比年率0.2%増と、速報 値から上方修正された。事前の市場予想と一致した。設備投資を速報か ら上方修正したほか、個人消費なども引き上げられた。景気は下げ止ま ったとの見方が聞かれ、先行きはプラス成長が見込まれている。

内閣府が8日発表した同期のGDP改定値は、前期比0.0%増と速 報値(0.1%減)から上方修正された。1日公表された法人企業統計の 内容を加味した結果、設備投資が同1.5%減と速報(2.6%減)から引き 上げられた。GDPの約6割を占める個人消費は同0.5%増と、速報 (0.4%増)から上方修正。公共投資は同1.8%増と速報の1.5%増から 引き上げられた。

ブルームバーグ・ニュースの事前調査では、実質GDP改定値の予 想中央値は前期比0.1%増、年率換算で0.2%増が見込まれていた。政府 は前月27日の月例経済報告で、景気の現状について「一部に弱さが残る ものの、下げ止まっている」として、2カ月連続で判断を上方修正し た。景気は昨年10-12月期で底を打ったとの見方が強まっている。

伊藤忠経済研究所の丸山義正主任研究員は統計発表前、10-12月期 GDPに関し「7-9月期に続き外需が落ち込んだものの、個人消費が 回復、公共投資が拡大を続けたことで内需が持ち直し、内外需がほぼ拮 抗(きっこう)したもようだ」と指摘。「景気後退局面は11月で終了 し、日本経済は1-3月期からプラス成長へ復帰する」としている。

外需の寄与度

財貨・サービスの輸出は同3.7%減、輸入は同2.3%減とともに速報 と同じだった。

GDPをどれだけ増加させたかを示す寄与度でみると、国内需要 (内需)はプラス0.2ポイントと速報(プラス0.1ポイント)から上方修 正、輸出から輸入を差し引いた純輸出(外需)はマイナス0.2ポイント と、速報と同じだった。在庫の寄与度はマイナス0.2ポイントと速報と 同じ。

生活実感により近いとされる名目GDPは、前期比0.3%減(年率 換算1.3%減)と速報の同0.4%減(同1.8%減)から上方修正。総合的 な物価指標であるGDPデフレーターは前年同期比0.7%低下と速報 (0.6%低下)から引き下げられた。

財務省が1日発表した法人企業統計によると、10-12月期の設備投 資額は前年同期比8.7%減となった。GDP改定値に反映されるソフト ウエアを除いた額は同7.2%減と5四半期ぶりのマイナスだった。

景気は下げ止まり

バークレイズ証券の森田京平チーフエコノミストは統計発表前、設 備投資は季調済み前期比で「0.9%増と4四半期ぶりに増加」したと指 摘。「昨年7-9月期までは米中経済の減速などを反映し抑制、あるい は先送りされていた設備投資だが、10-12月以降は世界的な景気の持ち 直しや11月以降の円安、さらに復興需要の進ちょくなどを反映し、小幅 ながら前期比でプラスに転じた見込みだ」という。

森田氏は法人企業統計を受けて、10-12月期の実質GDP2次速報 は「同0.6%増へと上方修正される」と見ていた。

BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは統計発表前、 「既に鉱工業生産や貿易統計など月次統計では昨年末から日本経済の持 ち直しが始まっていることが示唆されている。今回のGDP2次速報 で10-12月期の成長率が小幅マイナスから小幅プラスへと上方修正され ることで、景気の下げ止まりが明確化すると見られる」としていた。

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