日経平均7連騰でリーマン前夜の水準回復、景気期待と円安

東京株式相場は、7連騰の日経平均 株価がリーマン・ショック直前の水準を約4年半ぶりに上回った。米国 の雇用改善傾向やユーロ圏経済の年内回復期待、国内の街角景気調査の 改善がプラスに働き、1ドル=95円に乗せた円安も好感された。自動車 やゴム製品、機械など輸出関連株が上昇。不動産や金融株も高い。

日経平均株価は前日比315円54銭(2.6%)高の1万2283円62銭とき ょうの高値で引け、米証券リーマン・ブラザーズ破綻前夜の2008年9 月12日の終値1万2214円を上回った。TOPIXは16.15ポイント (1.6%)高の1020.50と3日続伸。

プルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパンの篠 原慎太郎株式運用部長は、日米で生産が上向くなどマクロ経済が自律回 復する中、「安倍政権が今後打つ政策への期待感、円安進行も重なり、 企業の事業環境が今後改善していく確度が高まっている」と指摘した。 TOPIXの来期予想PERは15倍程度で、「バリュエーション面での 割高感もない」と言う。

米労働省が7日に発表した2日終了週の新規失業保険申請件数は、 前週比7000件減の34万件と1月19日終了週以来の低水準だった。エコノ ミスト予想の中央値は35万5000件への増加だった。変動の少ない4週移 動平均は、前週比7000件減少の34万8750件と2008年3月8日以来の低水 準。同日の米国株は、ダウ工業株30種平均が0.2%高の1万4329ドル49 セントと3日続けて過去最高値を更新した。

立花証券顧問の平野憲一氏は、2日連続で米雇用の上向きを示唆す る指標が出て、「日本時間今晩に米政府が発表する雇用統計も良好な内 容になるとの期待が高まっている」と話していた。

1ドル=95円突破

一方、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は7日の理事会後の会 見で、「世界経済が強さを増すことや当中銀の緩和的な金融政策姿勢に 支えられ、13年中にユーロ圏の経済活動は段階的に回復するだろう」と 述べた。欧米景気の先行き改善期待を背景に、為替市場では円安が進 行、約3年半ぶりとなる1ドル=95円台に乗せた。円は対ユーロで も124円90銭台まで弱含んだ。前日の東京株式市場終了時は93円91銭前 後、122円3銭前後だった。

売り上げ増加や採算改善が見込まれ、東証1部の売買代金上位では トヨタ自動車やマツダ、ファナック、ホンダ、東芝、デンソー、ブリヂ ストン、コマツなど時価総額上位の輸出関連株が上昇。東証1部33業種 はゴム製品、不動産、その他金融、鉱業、海運、機械、その他製品、保 険、輸送用機器、建設など29業種が上げた。このほか売買代金上位では ファーストリテイリングが急反発し、株式分割後で初の3万円超え。三 菱UFJフィナンシャル・グループ、三井不動産、ダイキン工業、オリ ックス、野村証券が目標株価を上げた積水ハウスなども高い。

この日は、午後の取引で一段高。内閣府が午後2時すぎに発表した 2月の景気ウオッチャー調査で、先行き判断DIが統計開始来、最高を 記録したことも後押しした。

国内好材料待ち構え、SQで代金膨らむ

岡三証券投資戦略部の石黒英之日本株式戦略グループ長は、「今週 は日本の政策期待というよりも、海外発の好材料で相場水準が押し上げ られてきた」と分析。来週には日本銀行の次期総裁・副総裁候補の参院 での所信聴取、政府が環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加を正式 表明する観測もあり、「国内の好材料も待ち構えている」とした。

こうした中、業種では電気・ガス、空運、水産・農林、石油・石炭 製品の4業種が下落。個別ではNTT、アステラス製薬、エーザイ、 JT、NTTドコモが小安い。

東証1部の売買高は概算で48億3677万株、売買代金は3兆9378億 円。きょうは、取引開始時に株価指数先物・オプション3月限の特別清 算値(SQ)算出だった関係で、代金は08年6月13日以来の高水準に膨 らんだ。騰落銘柄数は上昇1147、下落439。ブルームバーグ・データの 試算によると、225型のSQは1万2072円98銭だった。

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