米国債:4日続落、失業保険申請が予想外に減少

7日の米国債相場は4日続落。1月 以来で最長の連続安となった。朝方発表された新規失業保険申請件数が 予想外に減少し6週間ぶり低水準となったことを受けて、米国債よりも 利回りの高い資産への投資意欲が高まった。

10年債利回りは1カ月ぶりの大幅上昇。8日発表される米雇用統計 では16万5000人の雇用増が見込まれている。先月は15万7000人増加し た。財務省は来週、660億ドル相当の国債入札を実施する。

ナビゲート・アドバイザーズ(コネティカット州スタンフォード) のマネジングディレクター、トーマス・ディガロマ氏は「雇用統計が労 働市場の明確な力強さを示すと投資家はみている」と話し、「来週は入 札もある。こうした要素すべてが国債市場に売り圧力をかけている」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2%と、日中取引としては2月5日以来で最大の上 げ。水準は2月25日以来の最高だった。同年債(表面利率2%、2023年 2月償還)価格は17/32下げて100 1/32。30年債利回りは5bp上げ て3.2%と、2月21日以来で最高だった。

新規失業保険申請件数

米労働省によると2日に終了した週の新規失業保険申請件数(季節 調整済み)は、前週比7000件減の34万件。1月19日に終了した週以来の 低水準だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想 の中央値は35万5000件への増加だった。この統計発表後、米国債は下落 した。

この日もダウ工業株30種平均は最高値を更新した。キャンター・フ ィッツジェラルドの金利責任者、ブライアン・エドモンズ氏(ニューヨ ーク在勤)は「株式相場が堅調な時に国債の利回りを低水準で抑えるこ とは難しい」と述べ、「8日の雇用統計で米国債の下落基調が決定的に なるのか、あるいは違うトレンドが見られるようになるのかはっきりす るだろう」と指摘した。

米金融当局が量的緩和の一環として継続している債券購入の影響 で10年債利回りは5年平均の2.86%を下回っている。バーナンキ連邦準 備制度理事会(FRB)議長は先週の議会証言で、借り入れコスト低下と 成長促進による効果がマイナス面の影響を上回るとして債券購入を擁護 した。

ニューヨーク連銀はこの日、償還期限が2019年2月から2020年2月 の米国債を36億8000万ドル買い入れた。米金融当局は景気てこ入れと失 業率の押し下げを図るため、米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を 合計で毎月850億ドル購入している。

来週の入札予定

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、米国債のリターンは年初から前日までに0.6%のマイナス。ブルー ムバーグがまとめたアナリスト予想平均によると、10年債利回りは年末 までに2.29%へ上昇する。

財務省の発表によると12日には3年債(320億ドル)、13日に10年 債(210億ドル)、14日には30年債(130億ドル)の入札が実施される。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米 国債の出来高は2950億ドル。過去1年間の平均は2470億ドルとなってい る。

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプション・ボ ラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は60.5bpと、2月13 日以来の高水準に上げた。過去1年間の平均値は66.4bp。

財務省が前日発表したデータによると、ストリップ債(米国債の元 本をクーポンから切り離したゼロクーポン債)の発行残高は2月に67億 ドル増と、月間ベースでは2010年9月以来の大幅な増加だった。残高 は2010億ドルと、2011年8月以来の高水準。米金融当局が緩和策を継続 してもインフレは低水準を維持するとの見方が背景にある。

原題:Treasuries Fall a Fourth Day as Jobless Claims Unexpectedly Drop(抜粋)

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