アジア開銀総裁に中尾財務官を推薦、黒田氏の後任-政府

政府は7日、退任するアジア開発銀 行(ADB)の黒田東彦総裁の後任に、財務省の中尾武彦財務官を指名 することを決めた。麻生太郎財務相が同日午前、記者会見して明らかに した。1966年に発足した同行の歴代総裁は日本人が務めている。現総裁 の黒田氏は日本銀行の次期総裁候補として政府に提示されたことに伴 い18日付で辞任する。

財務相は中尾氏について「国際金融や開発の分野での経験が豊富 で、アジア諸国の状況にも精通していることから、ADB総裁の重責を 担うことができる最適任の人物」と説明。アジア各国やG20(主要20カ 国・地域)の当局者、国際通貨基金(IMF)など国際金融機関幹部と の緊密な関係も指名理由として挙げた。

中尾氏は5月までに実施する総裁選に臨むことになるが、他の加盟 国(66カ国)から総裁候補が出るかが焦点となる。政府は各国に対して 支持を働き掛ける。

中尾氏は同日午前、ブルームバーグ・ニュースに対し、「アジアは 世界の成長センターとして発展してきているが、まだ貧しい国もある。 資金面だけでなく、技術協力も含めて助けていかなければならない」と 指摘。「中所得国も含め、公平性を確保しながら成長するには国際社会 からの協力が重要で、アジア開銀の役割は大きい」と述べた上で、「今 まで国際金融や開発の分野で積み上げてきた関係も生かしながらやって いきたい」と意欲を示した。

中尾氏は兵庫県出身。東京大学卒業後、1978年に大蔵省(現財務 省)に入省。駐米公使や国際局長を経て11年8月から財務官。57歳。

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