債券先物上昇、白井日銀委員が国債買いオペ統合提案-超長期債は軟調

債券市場では先物相場が上昇。日本 銀行がきょう開いた金融政策決定会合で、白井さゆり審議委員が資産買 い入れ等基金の国債買い入れを輪番オペと統合する提案をしたのを受 け、需給の改善観測から買いが優勢になった。超長期債はあすの30年債 入札を控え、軟調だった。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比11銭安の144円95銭で始 まり、直後に12銭安い144円94銭まで下げた。その後は徐々に下げ幅を 縮め、午前の取引終盤にはプラス圏に浮上。日銀決定会合の結果を受け て午後の開始後には145円18銭まで急騰した。その後は一進一退とな り、結局は6銭高の145円12銭で引けた。

ソシエテ・ジェネラル証券の菅原琢磨シニア円債ストラテジスト は、日銀の黒田東彦次期総裁体制で「追加緩和の手段としては、国債を 大規模に購入するとの思惑が強く、10年までの年限はしっかりした展開 だ」と指摘。一方、超長期債については「あすに30年債入札があるの で、それに向けた地ならしで調整の売りが優勢」と話した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の328回債利回 りは前日比横ばいの0.68%で開始し、一時は0.685%と2月26日以来の 高水準を付けた。しかし、午後の開始後には1ベーシスポイント(bp)低 い0.67%に低下。その後は0.675-0.68%で推移した。5年物の108回債 利回りは0.5bp低い0.105%。

超長期債は前日に続いて下落。20年物の142回債利回りは一時5bp 高い1.615%と、2月28日以来の高水準を付け、その後は1.605%。30年 物の37回債利回りは4bp高い1.80%と1週間ぶりの高水準で始まった 後、やや上昇幅を縮め、午後3時すぎからは1.785%で推移した。

日銀決定会合

白井委員は長期国債の購入について「期限を定めない買い入れ方 式」を速やかに導入し、「金融調節上の必要から行う国債買い入れ」と 統合する議案を提出したが、1対8の反対多数で否決された。日銀は政 策金利を「0-0.1%」に維持。年内の資産買い入れ等基金における金 融資産購入の残高目標を76兆円、固定金利方式の共通担保オペを25兆円 の計101兆円に据え置いた。

第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは、白井さゆり委 員の提案について、「黒田東彦新体制で議論される内容を前倒しで提案 してきた感じだ。基金と輪番オペ統合の話が出れば超長期債まで買い圧 力が強まる」と話した。

財務省はあす8日、30年利付国債の入札を実施する。前回入札され た30年物の37回債利回りは1.7%台後半で取引されており、表面利率( クーポン)は前回債に比べて0.1ポイント低下の1.8%となる見込み。発 行額は前回債と同額の7000億円程度。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、30年債入札につい て「週初の1.7%割れはさすがに行き過ぎだったが、日銀の買い入れが 超長期債に及ぶとの市場の期待は根強く、利回り1.8%付近であすの入 札を迎れば相応の需要が見込める」と話した。

--取材協力:池田祐美、赤間信行. Editors: 青木 勝, 山中英典

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