米国債:3日続落、民間雇用増で-8日の雇用統計に期待

6日の米国債は3日続落し、10年債 利回りは3週間ぶりの大幅上昇。2月の米民間部門の雇用者数が予想を 上回る増加幅となり、8日に労働省が発表する統計も力強い雇用の伸び を示すとの見方が広がった。

米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベ ージュブック)によると、経済はほぼ全国的に緩やかないし、まずまず のペースで拡大した。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長と イエレンFRB副議長はいずれも、金融緩和を維持する必要があるとの 見解を示している。ニューヨーク連銀はこの日、14億6400万ドル相当の 米国債を買い入れた。

ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメントの債券トレーデ ィング責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤)は、「朝方 の民間雇用統計は労働市場が若干改善している可能性があることをあら ためて示した」と述べ、「これが利回りを押し上げるだろう。雇用は経 済成長にとって重要な要素だ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは、日中ベースで2月13日以来最大となる 4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.94%。10年債価 格(表面利率2%、2023年2月償還)は 11/32下落して100 18/32。30 年債利回りは5bp上げて3.15%。

ADPの雇用統計

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 発表した給与名簿に基づく集計調査によると、2月の米民間部門の雇用 者数は前月比で19万8000人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノ ミストの予想中央値は17万人の増加だった。前月は21万5000人増と、速 報値の19万2000人増から上方修正された。

ニューヨーク連銀はこの日、償還期限が2036年2月から2042年8月 の米国債を買い入れた。同銀がウェブサイトに掲載した予定によると、 今週最後となる7日のオペで最大37億5000万ドルの米国債を買い入れ る。米金融当局は景気てこ入れと失業率の押し下げを図るため、米国債 と住宅ローン担保証券(MBS)を合計で毎月850億ドル購入してい る。

ベージュブックは住宅や自動車の需要の高まりを指摘、「過半数の 地区が労働市場環境の緩やかな改善を報告した。ただし、いくつかの地 区では採用計画は限定的だった」と記された。

ジェフリーズ・グループのエコノミスト、トーマス・サイモンズ氏 は、「米金融当局が金融緩和の引き揚げを検討するほどの強い成長から はほど遠いだろう」と述べ、経済成長のペースを考えると「利回りは動 きにくいだろう」と続けた。

8日の雇用統計

米国債は1月の製造業受注額発表後に下げ幅を縮小する場面もあっ た。米商務省によると、1月の製造業受注額は前月比2%減少。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は2.2%減だ った。前月は1.3%増加(速報値は1.8%増)に下方修正された。

ブルームバーグがまとめた予想によると、8日に発表される2月の 米雇用統計では16万3000人の雇用増が見込まれている。1月は15万7000 人増だった

イエレンFRB副議長は4日、発生し得るコストとリスクに留意し つつも、毎月の債券購入を推し進めるべきだとの認識を示した。またバ ーナンキ議長は先週の議会証言で、借り入れコスト低下と成長促進によ る効果がマイナス面の影響を上回るとして債券購入を擁護した。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は、景気刺激策による潜在 的なコストが恩恵を上回るとして債券購入ペースを落とすべきだとの見 解を示した。

プロッサー総裁は6日にペンシルベニア州ランカスターで講演。「 資産購入を年内に終了することを目指しつつ徐々に減らし始めるべき だ」と主張した。

原題:Treasury Yields Rise Most in Three Weeks as Companies Add Jobs(抜粋)

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