サムスンがシャープに救命浮輪、LCD確保しOLEDに注力

経営難のシャープに世界トップのテ レビメーカーである韓国サムスン電子が投資を決めたのは、有機発光ダ イオード(OLED)技術を採用した高価格製品への移行を加速させて いる表れだ。

サムスンは104億円を投じてシャープに約3%出資する。スマート フォン(多機能携帯電話)とテレビ用の液晶表示装置(LCD)の供給 をシャープから確保し、OLEDの開発に注力する。

37兆4000億ウォン(約3兆2300億円)の手元資金を持つサムスンは 液晶テレビに比べ価格が約3倍の超薄型テレビの販売を目指している。 サムスンと同業のLG電子は、シャープとソニー、パナソニックを苦境 に陥れた世界的な需要減速を新技術の開発によって乗り切りたい考え だ。

キウーム証券のアナリスト、キム・スン氏(ソウル在勤)は「サム スンはLCDの生産を減らしOLED技術に軸足を移している。LCD はもはや大きな収益源にはならない」と指摘した。

サムスンは1株290円でシャープ株を引き受ける。価格は6日の終 値341円から15%割安。資料によるとシャープの増資は28日に完了す る。

米アップルのタブレット型コンピューター「iPad(アイパッ ド)やスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」向けLCDパ ネルを製造しているシャープは、増資で調達した資金のうち69億円を投 じてLCDの新技術を導入する。32億3000万円はモバイル機器関連の液 晶製造設備の合理化等の投資に使う。

OLEDテレビ発売

サムスンはOLEDテレビの販売を今年1-6月(上期)中に開始 する計画だと、同社テレビ事業責任者のキム・ヒュンスク氏が2月に述 べていた。

SMBCフレンド証券の中西文行シニアストラテジストは、サムス ンは同社のテレビ用次世代パネルとしてOLEDに大きく投資してお り、シャープへの出資は自然な動きだと述べた。

シャープは台湾の鴻海精密工業グループからの出資に向けた交渉が 進展せず、資金確保の必要に迫られていた。

原題:Samsung Throws Lifeline to Sharp as Galaxy Maker Focuses on OLED(抜粋)

--取材協力:黄恂恂、Aika Nanao.

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