TOPIX終値で1000回復、08年10月来-欧米統計、政策期待

東京株式相場は大幅上昇。 TOPIXが2008年10月3日以来、約4年5カ月ぶりに節目の1000ポイ ントを回復した。景気指標の改善を受けた欧米株高の動きが好感され、 安倍政権の打ち出す政策への期待感も続いた。保険や小売、情報・通信 といった内需関連株が買われ、自動車や電機など輸出関連株も高い。

TOPIXの終値は前日比14.60ポイント(1.5%)高の1003.22と きょうの高値引け。日経平均株価は248円82銭(2.1%)高の1万1932 円27銭と、08年9月25日以来の高値水準で終えた。

三菱UFJ投信戦略運用部の宮崎高志部長は、「先進国で潤沢に流 動性が供給される中、安全資産からリスク資産に資金を移した方が良い という流れが出てきている」と指摘。政府は環太平洋経済連携協定 (TPP)交渉参加を近々表明するとみられ、「アベノミクスの3本目 の矢である構造改革、規制緩和に手をつけ始めるとの期待も高まってい る」と話した。

米供給管理協会(ISM)が5日に発表した2月の非製造業景況指 数は56と前月の55.2から上昇し、昨年2月(56.1)とほぼ同水準に戻っ た。エコノミスト予想の中央値は55への低下だった。同指数では、50が 活動の拡大と縮小の境目を示す。1月のユーロ圏の小売売上高指数は前 月比1.2%上昇と、2009年12月以来で最も大きな伸びとなった。

一連の統計を受け、5日の欧米株式は上昇。米ダウ工業株30種平均 の終値は125.95ドル(0.9%)高の14253.77ドルと約5年5カ月ぶりに 過去最高値を更新した。ストックス欧州600指数は1.8%高の294.11。

米株最高値、SQにらむ売買

カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリストは、「世界の株 式相場を代表する指数と見られている米ダウ工業株30種平均が史上最高 値を更新したインパクトは大きい」と指摘。日米を中心に景気回復期待 も高まる中、「センチメントは明るくなってきている」と言う。

海外株式の堅調に加え、国内の根強い政策期待もきょうの相場を後 押しした。日本のTPP交渉参加への調整が最終局面を迎え、米国が日 本車にかけている関税を当面維持し、簡単な手続きで米国車を輸入でき る仕組みを拡大することで日米両政府が大筋合意、と6日付の日本経済 新聞朝刊は報じた。

この日の日本株は午後に先物主導で一段高。アジアの主要株価指数 が軒並み上昇していたことで、買い安心感がさらに高まった格好だ。今 週末8日に株価指数先物・オプション3月限の特別清算値(SQ)算出 を控える中、オプションの権利行使価格で、心理的節目にもなる日経平 均1万2000円が意識された。きょうの日経平均オプション市場では、1 万2000円のコール・オプション、1万2250円のコール・オプションが活 発に取引され、大幅高となった。

Fリテイリ1銘柄で90円近く押し上げ

東証1部33業種では保険、小売、倉庫・運輸関連、情報・通信、サ ービス、精密機器、輸送用機器、陸運、電機、ゴム製品など31業種が上 昇。日経平均先物の上げに伴い裁定買いが誘発され、日経平均への寄与 度が高い値がさ株のファーストリテイリング、ソフトバンク、KDDI が大きく上昇。Fリテイリ1銘柄で、日経平均を90円近く押し上げた。 個別材料株ではシャープが急騰し、東証1部の売買高、売買代金でトッ プ。韓国サムスン電子から100億円規模の出資を受けることで協議して いることが分かり、財務改善や経営再建を見込む買いが膨らんだ。

半面、パルプ・紙、水産・農林の2業種は下落。紙パについては、 三菱UFJモルガン・スタンレー証券がセクター判断を「オーバーウエ ート」から「中立」に下げ、個別で格下げされた日本製紙グループ本社 の下げが目立った。ディー・エヌ・エー、アイフル、東京電力も安い。

東証1部の売買高は概算で29億9129万株、売買代金は2兆195億 円。騰落銘柄数は上昇1294、下落304だった。国内新興市場では、東証 マザーズ指数が2.4%高の625.41と昨年来高値を更新した。

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