米国債:続落、非製造業景況指数の上昇で逃避需要が後退

5日の米国債は続落。米供給管理協 会(ISM)が発表した2月の非製造業景況指数が前月から上昇し、1 年前の水準に戻ったことから米国債への逃避需要が後退した。

リスク志向の高まりを背景に10年債利回りは上昇した。中国政府が 成長目標を維持したほか、ユーロ圏の2月のサービス業と製造業活動が 予想ほど縮小しなかったことが材料だった。前日の利回りは一時、5週 ぶりの低水準をつけた。この日のダウ工業株30種平均は終値ベースで過 去最高値を更新した。

ブルームバーグがまとめた予想によると、8日に発表される2月の 米雇用統計では16万人の雇用増が見込まれている。1月は15万7000人増 だった。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は、「経済統計に反応して」利 回りが上昇したと述べ、「この低金利の中、手持ち資金の余剰分の投資 先にはリスク資産が求められている」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇して1.9%。10年債価格(表面利率2%、2023年2月償 還)は 6/32下落して 100 29/32。30年債利回りは2bp上昇し て3.11%。

ISM非製造業景況指数

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプション・ボ ラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は4日に53.9bpと、 1月23日以来の低水準に下げた。過去1年間の平均値は66.6bpとなっ ている。

2月のISM非製造業総合景況指数は56で、前月の55.2から上昇し た。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は55だった。 同指数で50は活動の拡大と縮小の境目を示す。

ニューヨーク連銀はこの日、償還期限2020年5月から2023年2月の 米国債33億4000万ドルを買い入れた。同銀がウェブサイトに掲載した予 定によると、今週あと2度のオペで最大55億ドルの米国債を買い入れる 予定だ。米金融当局は景気てこ入れと失業率の押し下げを図るため、米 国債と住宅ローン担保証券(MBS)を合計で毎月850億ドル購入して いる。

トレーダーのインフレ見通しの指標となる10年債と同年限インフレ 連動債(TIPS)の利回り格差(ブレークイーブンレート)は2.56ポ イントと、前日から1bp拡大した。過去10年間の平均値は2.2ポイン トとなっている。

金融緩和打ち切り

金融政策当局者は金融緩和を近く打ち切る意思がないことを示唆し ており、米国債利回りの上昇が抑制される可能性がある。

イエレン連邦準備制度理事会(FRB)副議長は前日、発生し得る コストとリスクに留意しつつも、毎月の債券購入を推し進めるべきだと の認識を示した。またバーナンキ議長は先週の議会証言で、借り入れコ スト低下と成長促進による効果がマイナス面の影響を上回るとして、月 間850億ドルの債券購入を擁護した。

ソシエテ・ジェネラルの調査担当者パトリック・レグラン氏、ステ ィーブン・ギャラガー氏、アニタ・マルコウスカ氏によると、景気が大 きく改善し「当局者が極端な緩和政策の終わりを示唆した」場合、10年 債利回りは同社が予想する年末時点の2.75%を「著しく」上回る可能性 がある。

ブルームバーグがエコノミスト68人を対象にまとめた予想の中央値 によると、10年債利回りは年末までに2.25%に上昇する。

原題:Treasuries Fall for Second Day as U.S. Services Industries Grow(抜粋)

--取材協力:Susanne Walker.

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