米国株:上昇、ダウ平均は最高値を更新-緩和策の継続期待で

米株式相場は上昇。ダウ工業株30種 平均は終値ベースで過去最高値を更新し、金融危機以降の下落分を埋め た。中国が成長率目標を維持したことや、各国の金融当局が刺激策を継 続するとの観測が材料となった。

S&P500種の業種別10指数全てが上昇、ダウ平均では30銘柄中27 銘柄が上げた。アップルは5営業日ぶりに反発。クアルコムは40%の増 配と50億ドルの自社株買い計画が好感されて買い進まれた。一方JCペ ニーは大幅安。第2位の株主が保有株を一部売却したことが影響した。

ダウ工業株30種平均は125.95ドル(0.9%)上昇し14253.77ドル。 これまでの終値ベースでの最高値14164.53ドル、ならびに2007年10月11 日に付けた日中取引の高値14198.1ドルを上回った。S&P500種株価指 数は前日比1%高の1539.79。

米株式市場調査・資産運用会社ビリニー・アソシエーツのラズロ ー・ビリニー社長はブルームバーグラジオのインタビューで、「投資家 はようやく強気相場を実感し始めている」とし、「過去に立ち戻ること はできず、すでに乗り遅れてしまった。まだ先は長い。今からでも乗り 込んだ方が良い」と述べた。

米国株の強気相場は今月で5年目に入っている。予想を上回る企業 決算や量的緩和策を背景に、S&P500種は09年に付けた12年ぶり安値 から128%上昇している。

刺激策

景気回復支援に向け金融当局が刺激策を継続するとの楽観的な見方 から、米国の主要株価指数は今週上昇している。米連邦準備制度理事会 (FRB)のイエレン副議長は前日、発生し得るコストとリスクに留意 しつつも、毎月850億ドル(約8兆円)の債券購入を推し進めるべきだ との認識を示した。

中国では、5日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当) で、今年の成長率目標を昨年と同じ7.5%としたほか、財政支出を10% 増やす方針が示された。これを手掛かりに、株価は世界的に上昇した。

2月のISM非製造業総合景況指数は56で、前月の55.2から上昇 し、昨年2月(56.1)とほぼ同水準に戻った。同指数で50は活動の拡大 と縮小の境目を示す。

スタンダード・ライフ・インベストメンツの世界戦略責任者、アン ドルー・ミリガン氏は「きょうは明らかにリスクオンの日だ」と指摘。 「非製造業は今や、経済全体の中で製造業よりもずっと大きな割合を占 めている」と続けた。

テクノロジー株が高い

ダウ平均ではシスコシステムズ、ユナイテッド・テクノロジーズ、 ボーイング、ヒューレット・パッカードの上げが目立った。またS& P500種の業種別10指数では、テクノロジー、産業、選択的消費関連の 各指数が特に上げた。

この日は景気敏感株も買い進まれた。30銘柄で構成するモルガン・ スタンレー・シクリカル指数は1.4%上昇。またダウ輸送株平均は1.5% 上昇し、最高値となった。

アップルは2.6%高の431.14ドル。情報サイトiMoreは事情に 詳しい複数の関係者を引用し、アップルが8月に「iPhone(アイ フォーン)5S」の発売を予定していると伝えた。

クアルコムは2%高の67.97ドル。同社の5日発表によると、四半 期配当は1株当たり25セントから35セントに引き上げられる。また従来 の自社株買い計画は40億ドルで、まだ25億ドル相当の買い戻しが実施さ れていない。新たな計画はこれに替わるもの。

JCペニーは11%安の14.96ドル。事情に詳しい複数の関係者によ れば、米不動産投資信託ボルナド・リアルティー・トラストはドイツ銀 行を通じてJCペニーの持ち株を1株16.40ドルで1000万株売却した。

原題:Dow Climbs to Highest Level on Central Bank Stimulus Optimism(抜粋)

--取材協力:Namitha Jagadeesh、Whitney Kisling.

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