リーマン破綻で取り残された無人島、リゾートブームで復活

米ニューヨークから約2100キロメー トル以上離れた大西洋に浮かぶ無人島、ウェストカイコス島で、欧州の 投資家らが米リーマン・ブラザーズ・ホールディングス破綻の後始末に 一役買っている。

タークス・カイコス諸島の総督事務所によると、この島にあるモラ セスリーフ・リゾートの建設が今年再開される見通しだ。リーマン破綻 から約5年を経て、英キュー・キャピタルが助言する新たな開発業者ら が昨年12月、リーマンが保有していたこの未完成の高級リゾートプロジ ェクトの出資分を購入した。現場では400人を超える中国人の建設作業 員が働いていたが、今では建設途中のコンドミニアムや藻がはびこるプ ールが残されているだけだ。

世界の株式相場が5年ぶりの高値に上昇しロンドンやホノルルなど で高級不動産の需要が拡大する中、コンドミニアムや分譲地、ホテルの 建設が予定されているこの島の開発が再開されつつある。信用危機に伴 って価値が低下し、大恐慌後で最悪の景気低迷に陥ったため、多くのプ ロジェクトが頓挫した。一部の投資家は、これらのプロジェクトに関連 した商業用不動産ローンなどを購入することによって、市場回復から利 益を得ようとしている。

ローン調査会社トレップのマネジングディレクター、マシュー・ア ンダーソン氏は「投資家にとって当初のプロジェクト費用の半分程度の 出資で済む場合がある。利益を上げる余地は大いにある」と語る。

不動産の清算

この島の開発は、米景気がドットコム・バブルの崩壊で減速する 中、2001年に始まった。リッツカールトン・リザーブがホテルを運営す ることで合意していた。島の面積は23平方キロメートルで、ボートか航 空機、ヘリコプターしか交通手段がない。

一時は世界4位の投資銀行だったリーマンは08年9月の破綻前に、 不動産事業の大規模な拡大の一環としてモラセスリーフの大半に出資し ていた。昨年破綻手続きから脱却し、その後も債権者への支払いのため ハワイのコンドミニアムやデトロイトのオフィスビルなどの不動産の清 算を継続している。

原題:Lehman’s Caicos Calamity Saved by Luxury Comeback: Mortgages(抜粋)

--取材協力:Bob Ivry.

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