米国債:10年債利回り5週ぶり低水準から上昇、雇用統計控え

4日の米国債市場では10年債利回り が5週間ぶり低水準から上昇した。今週は2月の米雇用統計が発表され るが、市場では雇用増が見込まれている。また非製造業景況指数も引き 続き拡大を示すと予想されている。

10年債利回りは一時低下する場面もあった。イタリアで再選挙の可 能性が高まり、安全性が高いとされる米国債の需要が高まったことが背 景だ。先週のイタリア議会選挙では反緊縮派が票を伸ばし、政局が行き 詰っていた。世界最大の債券ファンドを運用する米パシフィック・イン ベストメント・マネジメント(PIMCO)は、米10年債の今後10年間 の投資リターンは過去10年間の平均を下回ると予想している。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏(ニューヨーク在勤)は、雇用統計まで「様子見の展開だ。わ ずかに数ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)動く程度だ」と述べ た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前営業日比3bp上昇の1.88%。一時 は1.83%と、1月24日以来の低水準だった。10年債価格(表面利率 2%、2023年2月償還)は10/32下落して101 1/8。30年債利回りは4b p上げて3.09%。

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプション・ボ ラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は1日に55と、1月23 日以来の低水準に下げた。過去1年間の平均値は66.7%となっている。

資産購入を継続すべき

ニューヨーク連銀はこの日、償還期限2036年2月から2042年8月の 米国債14億6000万ドルを買い入れた。同銀がウェブサイトに掲載した情 報によると、今週あと3度のオペで最大90億ドルの米国債を買い入れる 予定だ。連邦準備制度理事会(FRB)は景気てこ入れと失業率の押し下 げを図るため、米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を合計で毎 月850億ドル購入している。

FRBのイエレン副議長は、発生し得るコストとリスクに留意しつ つも、毎月850億ドルの債券購入を推し進めるべきだとの認識を示し た。副議長の発言は先週のバーナンキFRB議長の発言内容を繰り返し たものだった。

バーナンキ議長は1日、サンフランシスコ連銀主催の会議で、「時 期尚早の利上げは回復を阻止する高いリスクを伴うもようで、皮肉なこ とにさらに長い期間にわたって低い長期金利が続く可能性がある」と発 言。「力強い経済によってのみ、預金者や投資家は実質的に高いリター ンを得ることが可能だ」と述べた。

米国債のリターン

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、米国債のリターンは2月に0.6%。1月は1%のマイナスだった。

PIMCOの投資委員会メンバーでマネーマネジャーのサーミル・ パリーク氏は、今後10年間の米10年債リターンが平均で年間2-3%に なると予想している。メリルリンチのデータによると過去10年間の利回 り平均は年間5.3%だった。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によると、8日に発表 される米雇用統計では2月は16万人の雇用増が見込まれている。1月 は15万7000人増だった。失業率は1月と同じ7.9%が予想されている。

米供給管理協会(ISM)が5日発表する2月の非製造業景況指数 は55が予想されている。前月は55.2だった。同指数で50は活動の拡大と 縮小の境目を示す。

原題:Treasury Yields Rise From 5-Week Low Before Jobs, Services Data(抜粋)

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