米国株:上昇、ダウ平均は5年ぶり高値-緩和策継続の観測で

米株式相場は上昇。歳出削減や中国 経済をめぐる懸念が広がったものの、米金融当局が緩和策を継続すると の観測が買いにつながった。ダウ工業株30種平均は終値ベースで2007年 以来の高値となった。

航空株が高い。一方、原油相場の下落を手掛かりに産業株やエネル ギー株は売られた。ヤフーは大幅高。バークレイズのアナリストによる 投資判断引き上げに反応した。D.R.ホートンやライランド・グルー プなど住宅建設株も上昇。グーグルは上場来高値となった。アップルは 下落し、約1年ぶりの安値となった。

S&P500種株価指数は前週末比0.5%高の1525.20。ダウ工業株30 種平均は38.16ドル(0.3%)上げて14127.82ドルと、07年10月以来の高 値。

フィデュシャリー・トラスト(ボストン)の最高投資責任者 (CIO)、マイケル・マレーニー氏は「強制歳出削減の影響を受ける 今四半期を除き、今年は時間とともに米経済は力強さを増しそうだ」と し、「金融当局は長期にわたり助けとなるだろう。古いことわざにある ように、金融当局と争ってはいけない」と続けた。

米国株の強気相場は今月で5年目に入っている。予想を上回る企業 決算や量的緩和策を背景に、S&P500種は09年に付けた12年ぶり安値 から124%上昇している。また同指数は年初来で6.9%上昇し、07年10月 に付けた最高値1565.15を約3%下回る水準。ダウ平均は最高 値14164.53ドルまであと0.5%未満の水準にある。

景気刺激策

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン副議長は、発生し得る コストとリスクに留意しつつも、毎月850億ドル(約8兆円)の債券購 入を推し進めるべきだとの認識を示した。これが株式相場にはプラス材 料となった。

副議長は4日、ワシントンで開かれた全米企業エコノミスト協会 (NABE)の会議で演説し、「金融当局の資産購入に伴って発生し得 るコストに目を向けた場合、時間とともに確実に注視する必要のあるコ ストが一部にある」とした上で、「現時点では、資産購入プログラムの 縮小を支持する根拠は見当たらない」と述べた。

中国の非製造業の活動は2月に、拡大ペースが昨年9月以来の低い 水準に鈍化。これを手掛かりに米国株は一時下げる場面もあった。中国 国家統計局と中国物流購買連合会が3日発表した2月の非製造業購買担 当者指数(PMI)は54.5と、1月の56.2から低下した。同指数は50が 非製造業活動の拡大・縮小の境目を示す。

歳出削減

強制歳出削減は今月1日に発動した。法律に基づく歳出削減額は9 年間で1兆2000億ドルに及ぶ。このうち850億ドル相当の削減が今会計 年度末までに実施される。議会予算局(CBO)は、この自動歳出削減 が今年の成長率を0.6ポイント押し下げる要因になると試算している。

ブルームバーグ米航空指数は4.1%上昇の44.93と、約2年ぶり高水 準となった。デルタ航空は5.6%高の15.65ドルと、08年2月以来の高 値。

ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスは5.3%高 の28.82ドル。アラスカ・エア・グループは4.1%上げて54.53ドルと、 上場来高値。

S&P住宅建設株指数は2.3%上昇。構成する11銘柄全てが値上が りした。D.R.ホートンは3.2%高の23.24ドル。ライランド・グルー プは3.5%上げて36.95ドル。

ヤフーは3.5%高の22.70ドルと、08年7月以来の高値。バークレイ ズの株式アナリスト、アンソニー・J・ディクレメンテ氏はヤフーの投 資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に引き上げ た。ヤフーが保有するアリババ・グループ・ホールディングスとヤフ ー・ジャパンの少数株が株価に完全に反映されていないと指摘した。

アップルは2.4%安の420.05ドルと、12年1月以来の安値。これで 4営業日続落となった。

原題:Dow Climbs to Five-Year High as Fed Bets Offset China Concern(抜粋)

--取材協力:Sofia Horta e Costa.

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