グリッロ氏陣営が上院で信任投票棄権、政権容認も-膠着打開に

イタリアでは、コメディアン出身の ベッペ・グリッロ氏が率いる「五つ星運動」から当選した新上院議員ら が、政権成立のかかる信任投票の棄権を検討する公算がある。同グルー プが他の政党による政権樹立を容認し、政治の行き詰まりが打開される 可能性が出てきた。

五つ星はイタリアの次期政権の政策に影響力を行使しようとしてお り、棄権の代償として政策上の譲歩を求めるだろうと、上院議員に選出 された2人が匿名を条件に述べた。五つ星はいかなる政権に対しても信 任票を投じないという。

4陣営が闘った総選挙では明確な勝者が示されず、主導権をめぐる 駆け引きが続いている。下院で過半数を持つベルサニ民主党党首の陣営 は上院でグリッロ氏との協力を模索しているが、同氏はベルサニ氏を含 む既存政治家の一掃を掲げて5つ星運動への支持票を稼いだだけに、矛 盾に直面する。

ローマのアメリカン大学の政治学教授、ジェームズ・ウォルストン 氏は「議会内外のグリッロ氏の支持者らが何らかの妥協を同氏に受け入 れさせると思う」と述べた。「グリッロ氏と同氏の同調者らが『妥協』 という単語など知らないかのように見えるような作戦が必要だろう」と 付け加えた。

五つ星が棄権すれば上院の信任投票で過半数確保のハードルは低く なり、新政権が成立しやすくなる。五つ星の上院議員らも信任票を投じ る必要がなく、面目が保たれる。

信任票投じないと強調

五つ星の上院リーダーのビト・クリミ氏は4日、ウェブ放映された 会合で、同党がいかなる政治家が率いる政権にも信任票を投じないとあ らためて述べた。「理解したくない人間はまだ理解していないし今後も 理解しないだろう」が、「党派的な政権にわれわれが信任票を投じるこ とはないと、既に繰り返し述べている」と強調した。

ベルサニ氏はベルルスコーニ前首相の陣営との連携には否定的 だ。2011年11月にはモンティ政権をともに支えたが、2カ月にわたる選 挙戦の間は伝統的な対立関係に戻った。

グリッロ氏が民主党主導の政権樹立を阻止した場合は再選挙が必要 になるかもしれないと、ベルサニ氏は3日遅くの国営RAI3のテレビ 番組で述べていた。

新議会で五つ星の議席数は上院54、下院109。上院でベルサニ陣営 は123議席、ベルルスコーニ派は117議席となる。

原題:Grillo’s Party May Consider Senate Walk-Out to Ease Gridlock (3)(抜粋)

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