フォックスコンなど労働力求めて中国内陸部に生産移転-BI

アップルのスマートフォン(多機能 携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」などを受託生産する台湾 系の富士康科技集団(フォックスコン)ら供給業者は、工場開設地を中 国内陸部へと移動させている。これは安い賃金を求めてというよりも、 従来の生産拠点では労働力を確保するのが難しくなっているためだとブ ルームバーグ・インダストリーズ(BI)は分析している。

フォックスコンは過去2年間に中国での従業員数を50%増やし て120万人としたが、需要を満たすためにさらに別の地域の労働力を活 用する必要に迫られていると、ブルームバーグ・インダストリーズのア ナリスト、ジテンドラ・ワラル氏(香港駐在)が4日付の報告で指摘し た。しかし、同社がアイフォーンやタブレット端末「iPad(アイパ ッド)」を生産している四川省西部や河南省中部の賃金水準が広東省な ど沿岸地域と変わらなくなっているため、労働コストの節減効果は最小 限にとどまっている。

ワラル氏は、「傾向としては内陸部志向だ。それは生産業者が労働 力を確保する必要があるからだ。しかし、賃金が上昇しているため内陸 部の労働力を活用することのコスト面でのメリットは減り続けると見込 まれる」と指摘する。

フォックスコンは過去3年間に工場建設のための投資額を増やして きており、ライバルの供給業者も同様の動きを見せてきた。そして工場 を内陸部へと移動することで中国の発展にも貢献してきた。「労働力の 近くにいることが常に大きな理由の一つだ」とフォックスコンの広報担 当、ルイス・ウー氏は語る。

四川省と河南省の賃金水準は過去6年間に120%上昇した。経済が 発展する中で地域内の労働力確保競争が激化する一方、全国レベルで人 口の伸びが鈍化していることが背景にある。

昨年、アップルの依頼で米国の公正労働協会(FLA)が調査した ところ、広東省深圳市で同社製品を生産しているフォックスコンの工場 2カ所の移住労働者の比率は99%に達していた。ワラル氏は「製造業者 は中国内陸部へと移動することを迫られている。ほとんどの従業員が内 陸部から来ているからで、今後数年間はこの地域が労働力の提供源とな るだろう」と指摘した。

原題:Foxconn Inland China Push Spurred by Labor Not Wages, BI Says(抜粋)

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