欧州首脳、緊縮継続呼び掛け-イタリア再選挙の可能性高まる

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先週のイタリア議会選挙で反緊縮派 が票を伸ばし、政治の行き詰まりから再選挙の可能性が高まりつつある のを受け、欧州の首脳らは債務危機収拾へ財政緊縮を続行するようユー ロ圏諸国に呼び掛けた。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は4日にブリュッセルで、 キプロス救済問題などを議論する。ローマでは民主党のベルサニ党首の 側近が、選挙法を改正した上での年内の再選挙が必要となることもあり 得ると述べた。

ドイツのメルケル首相は1日のイベントで、「イタリア総選挙後の 欧州では、緊縮・節減プログラムを取るか成長を取るかのどちらかだと されているようだが、それは全く誤った前提だ」と指摘し、イタリアに 改革路線から脱線しないよう呼び掛けた。欧州連合(EU)の行政執行 機関である欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当)も今週末にメル ケル首相の発言に同調し、域内には財政規律を緩める余地がないとドイ ツ誌シュピーゲルに語った。

先週のイタリア総選挙では4つの勢力に票が割れ、いずれの政党連 合も安定政権の樹立に必要な票数を確保できなかった。反緊縮策を掲げ ユーロ圏残留の是非に関する国民投票の実施を求めるベッペ・グリッロ 氏率いる「五つ星運動」は財政緊縮への有権者の反発を追い風に得票率 が25%を超えた。こうした結果を受け、債務危機の深刻化懸念が再燃し かねないとの見方が浮上。10年物イタリア国債利回りは先週、34ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し3カ月ぶり高水準の4.79% に達した。

連立難航

イタリアのナポリターノ大統領は2日、政治指導者らに対し国民の 利益と国家の国際評価を優先するよう要請した。ただ、グリッロ氏は五 つ星運動がいかなる政権も支持しないと発言。得票率が最も高かった民 主党のベルサニ党首はベルルスコーニ前首相との連携の可能性を否定 し、新興勢力の五つ星運動と共通の土台を見いだせるか疑問を呈した。

ベルサニ党首の側近で民主党の経済政策広報を担当するステファ ノ・ファッシナ氏は3日にスカイTG24TVに対し、ベルサニ党首と民 主党が政権発足に十分な議会での支持を確保できなければ年内に再選挙 を行う可能性があると発言。今回の選挙ではモンティ政権の緊縮策への 有権者の反発と、テクノクラートで新たに政権を発足させても解決策に ならないことが鮮明になったと付け加えた。

原題:Euro Leaders Demand Austerity as Italy Moves Closer to New Vote(抜粋)

--取材協力:Tommaso Ebhardt、Brian Parkin、Andrew Frye.

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