3月1日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロ、一時1.30ドル割れ-ECBに利下げ余地

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで2カ月ぶりに一 時1.30ドルを割り込んだ。ユーロ圏の2月の製造業景気指数が活動縮小 を示したほか、失業率が過去最悪を更新したことを受けた。

ユーロは週間ベースでは4週続落と、昨年6月以来の長期下落局 面。域内経済のリセッション(景気後退)が続く兆候が見られたこと で、欧州中央銀行(ECB)に利下げ余地があることが裏付けられた。 ドル指数は8月以来の高水準。強制歳出削減を回避できなかったことか ら、より安全な資産を求める動きが強まった。ポンドは大幅安。英国の 製造業の指数が、予想外に活動の縮小を示したことが嫌気された。

BNPパリバのチーフディーラー、ピーター・ゴラ氏は「ユーロが 下落していくのは時間の問題だ」とし、「世界で成長減速を示す状況が 見られ、強制歳出削減や欧州情勢に神経質になっていると言わずにはい られない」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.3%安 の1ユーロ=1.3022ドル。一時1.2967ドルと、12月11日以来の安値を付 けた。週間では1.3%安となった。対円ではこの日0.8%上げて121円87 銭。ドルは対円で1.1%上げて1ドル=93円59銭。

テクニカル指標

テクニカル指標では、ユーロの最近の下げが反転する可能性を示し ている。対ドルのユーロ相場の相対力指数(RSI、期間14日)は32 と、相場反転を示唆するとされる30に近い。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は0.4%上げて82.268。一時8月以来の高水準を付けた。

強制歳出削減の回避に向けた対応をめぐり米議会の協議が行き詰ま る中、安全を求めドルを買う動きが広がった。

ユーロは2月、主要16通貨中で2通貨を除き全てに対して値下が り。対ドルでは4%、対円では3%下げた。一方、ドルは円に対 し0.9%上昇と5カ月連続での上げとなり、2008年8月以来の長期連続 上昇となった。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のビル・グロース氏は1日、ツイッターへの投稿で円、ポンド、ユーロ は「低調な経済を反映している」と指摘。「メキシコ・ペソとブラジ ル・レアルを買うように」と記した。

ユーロ圏経済

マークイット・エコノミクスが1日発表した2月のユーロ圏製造業 景気指数(改定値)は47.9と、活動拡大と縮小の分かれ目となる50を下 回った。また欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が1日発表し た1月のユーロ圏失業率は11.9%と、統計開始の1995年以来で最高とな った。

三菱東京UFJ銀行の為替ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は「全般的な情勢は、ユーロ圏経済が依然リセッショ ンから抜け出せていない事実と一致している」と指摘。「ユーロには下 振れリスクがある。ECBは来週の政策決定会合で追加緩和に近づいて いると示唆する可能性もある」と続けた。

ポンドは対ドルで一時、10年7月以来の安値に下落。2月の英製造 業景気指数は47.9に低下した。市場予想は51だった。

ポンドは対ドルで0.8%安の1ポンド=1.5038ドル。一時10年7月 以来の安値を付けた。対ユーロでは0.6%下げて1ユーロ=86.608ペン ス。

原題:Euro Falls Below $1.30 as Economic Weakness May Spur ECB Moves(抜粋)

◎米国株:上昇、消費者マインド指数や製造業指数を好感

1日の米国株相場は上昇。この日発動する強制歳出削減への懸念 はあったものの、消費者マインド指数や製造業景況指数が予想を上回 ったことが材料視された。

クーポン共同購入サイト、グルーポンは大幅上昇。アンドルー・ メーソン最高経営責任者(CEO)の解任が買い材料となった。イン ターネットベースの顧客管理ソフト販売大手セールスフォース・ドッ ト・コムも高い。2012年11月-13年1月(第4四半期)決算が予 想よりも良好だったことが好感された。資源のフリーポート・マクモ ラン・カッパー・アンド・ゴールドは中国の製造業統計を手掛かりに

1.4%下げた。

S&P500種株価指数は0.2%上昇して1518.20。ダウ工業株 30種平均は0.3%高の14089.66ドル。

ビーコンクレスト・キャピタル・マネジメント(ボストン)の最 高投資責任者(CIO)、ケビン・ディブニー氏は、「これが18カ月 前だったならば歳出削減パニックとなって、数百ポイント規模の変動 があっただろう」と述べ、「つまり株式市場で政策当局者への信頼が失 われたということだ」と続けた。

米国の強制歳出削減

民主・共和両党は、向こう9年間で総額1兆2000億ドルに上る 歳出削減を回避する方法で対立。今会計年度(2012年10月-13年 9月)は残り7カ月間で850億ドルが削られる。

オバマ米大統領は、1日発動する強制歳出削減によって経済とっ て「徐々にもたらされる痛み」だと述べた。

米供給管理協会(ISM)が発表した2月の製造業景況指数54.2 と、2011年6月以来の高水準となった。今年1月の米個人消費は前 月から増加したが、所得は20年ぶりの大幅な減少となった。

中国の2月の製造業購買担当者指数(PMI)は前月に続き拡大 ペースが減速した。またユーロ圏の2月の製造業景気指数は1年7カ 月連続の活動縮小を示した。

シカゴ連銀のエバンス総裁は28日、アイオワ州での講演で、「日 本が実施したように、われわれは緩和措置を性急に解除し、政策を損 なわないよう注意する必要がある」と指摘した。

グルーポンが急伸

S&P500種は過去最高値まで約3%に迫っており、年初から は6.5%上昇している。2月は月間ベースで1.1%高、4カ月連続で 上昇した。

S&P500種産業別10指数のうち8指数が上昇した。ヘルスケ ア関連や消費者サービス株が上昇した。

グルーポンは13%高。メーソンCEO解任前日に発表された決算 は投資家の失望を誘った。後任を探す間はエリック・レフコフスキ会 長とテッド・レオンシス副会長が経営を担うという。

セールスフォースは7.6%高。第4四半期は利益と売上高がアナ リスト予想を上回った。顧客サービスのツール拡充が奏功した。

家電量販店ベスト・バイは4.6%高。11月-1月(第4四半期) 決算は調整後の利益がアナリスト予想を上回った。

原題:U.S. Stocks Climb as Economic Data Offset Federal Spending Cuts(抜粋)

◎米国債:続伸、強制歳出削減の発動を警戒-週間でも上昇

米国債相場は続伸。10年債利回りは週間ベースで昨年8月以来の 大幅低下となった。強制歳出削減の発動に対する警戒が強まった。今 年度の削減額は850億ドルとなっており、経済に悪影響を及ぼす恐れ がある。

オバマ大統領は議会指導者との会合後、連邦歳出の強制削減によ り、経済全体に悪影響が及ぶと発言した。これより先、ISM製造業 景況指数が2011年6月以来の高水準となったことを手掛かりに国債 は伸び悩む場面もあった。中国の製造業活動鈍化やユーロ圏のインフ レ率低下、イタリア国債の下落を背景に、安全を求めた買いも入った。

野村ホールディングスの金利戦略責任者ジョージ・ゴンキャルベ ス氏(ニューヨーク在勤)は「ワシントンでは政治の麻痺状態が続い ている」と指摘。「今後の行方が不透明なため、とりあえず国債を買っ ておこうという動きが見られる。質問はその後にしようというわけだ」 と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の1.84%。週間では12bp低下と、昨年8月 31日以来の大幅な下げ。10年債価格(表面利率2%、2023年2月償 還)は前日比10/32上昇して101 14/32。

30年債利回りは4bp低下の3.05%。

10年債利回りは2月に月間で11bp低下し、3カ月ぶりの下げ となり、低下幅は昨年7月以来の最大となった。ブルームバーグが金 融機関を対象にまとめた調査によると、同利回りは3月末に1.83%、 年末には2.28%になると予想されている。

経済指標

米供給管理協会(ISM)が発表した2月の製造業景況指数は

54.2と、前月の53.1から上昇した。ブルームバーグがまとめたエコ ノミスト予想の中央値は52.5だった。同指数で50は製造業活動の 拡大と縮小の境目を示す。

米商務省が発表した1月の個人消費支出(PCE)は前月比0.2% 増加と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値と一致し た。個人所得は前月比3.6%減少した。

米国債が週間で上昇した背景には、イタリアで選挙後の見通しが はっきりしていないことや、米連邦準備制度理事会(FRB)のバー ナンキ議長が当局による債券購入を擁護する姿勢を示したことがある。

民主、共和両党は向こう9年間で総額1兆2000億ドルに上る歳 出削減を回避する方法で対立している。今会計年度(2012年10月- 13年9月)は残り7カ月間で850億ドルが削られる。

「じりじりと上昇する可能性」

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「この問題の解決に関して、どの程度の時間的猶 予があるのか誰にも分からない」と指摘。「こうした懸念を背景に、相 場はじりじりと上昇する可能性がある。利回りがさらに10bp低下す る勢いはまだ残っている」と述べた。

オバマ大統領は歳出削減の代替案で合意に至るために両党議員か ら十分な賛成票が得られるには数週間かかる可能性があると話した。

原題:Treasuries Advance for Second Day as Cuts in U.S. Spending Loom(抜粋)

◎NY金:続落、「デフレ不安」の声も-週間では4週連続安

ニューヨーク金先物相場は続落。オバマ米大統領は連邦歳出の強 制削減により、経済全体に悪影響が及び、雇用が失われると述べた。 金は週間ベースでは4週連続安。

オバマ大統領は、1日発動する強制歳出削減に伴う悪影響を阻止 するよう議会に要請。さらに、税の抜け穴をふさぎ、給付金制度など の歳出削減を盛り込んだ代替法案を可決するよう求めた。金は2月、 月間では過去16年で最長となる5カ月連続の下落となった。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)の ヘッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「政府 の歳出が落ち込むのに伴い、市場はデフレ不安を感じており、それが 金にはマイナスに作用している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比0.4%安の1オンス=1572.30ドルで終了。週間では ほぼ変わらず。年初からは6.2%値下がりしている。

原題:Gold Declines for Fourth Week on U.S. ‘Deflationary Worries’(抜粋)

◎NY原油:年初来安値-中国の製造業鈍化と米歳出削減発動で

ニューヨーク原油先物相場は続落。年初来安値を付けた。中国の 製造業活動が予想ほど伸びなかったほか、米国で歳出強制削減が避け られなくなったため、燃料需要が落ち込むとの懸念が強まった。

中国の製造業活動が2カ月連続で鈍化したことを示す指標が発表 され、ユーロ圏の製造業景気指数は19カ月連続で活動縮小を示した。 米国では財政強制削減の代替案をめぐり民主党と共和党の対立が続い ている。ブルームバーグの調査によると、石油輸出国機構(OPEC) の2月の産油量は0.3%拡大の日量3070万バレル。

コンフランス・インベストメント・マネジメント(セントルイス) のチーフマーケットストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は「世界 的に製造業の数値は非常に弱く、それは常に商品相場には悪い材料だ」 と指摘。「歳出強制削減がこの日、発動される。従来、考えられていた ほど悪くはないかもしれないが、商品需要に悪影響を与える可能性が ある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比1.37ドル(1.49%)安の1バレル=90.68ドルと、昨年12月 24日以来の安値水準で終えた。週間では2.6%下落。

原題:Oil Falls to 2013 Low on Slowing Manufacturing, Spending Cuts(抜粋)

◎欧州株:反落、中国と英国の製造業指数低下を嫌気-リオ安い

1日の欧州株式相場は反落。中国や英国で製造業活動を示す指数 が低下したほか、ユーロ圏の1月の失業率が過去最悪となったことを 嫌気した。ストックス欧州600指数は2月まで月間ベースで9カ月連 続高となっていた。

英・オーストラリア系鉱山会社のリオ・ティントを中心に商品銘 柄が安い。ベルギーの通信会社、ベルガコムは2004年の新規株式公 開(IPO)以来の安値。13年の業績見通しが市場予想に届かなかっ た。オランダのタンクターミナル会社ロイヤル・ヴォパックはここ4 年余りで最大の下落。12年の営業利益が前年を下回った。一方、フラ ンスの防衛電子機器メーカー、ターレスは13年ぶり大幅高。通期利 益がアナリスト予想を上回った。

ストックス欧州600指数は前日比0.3%安の289.02で終了。 一時は1.1%下げた。前週末比では0.2%上昇。年初来では3.3%の 値上がり。

ミラボー・セキュリティーズ(ジュネーブ)のバイスプレジデン ト、ジョン・プラサード氏はユーロ圏失業率など、「市場はマクロ経済 データに注目している」と指摘。「米国で今晩期限を迎える財政協議も 注目されている」と続けた。オバマ米大統領は、連邦歳出の強制削減 の発動回避を目指しているが、それに残された時間は1日午後11時 59分まで。

この日発表されたユーロ圏の1月の失業率は11.9%と過去最悪。 英国の2月の製造業景気指数は予想に反して47.9に低下。中国の同 月の製造業購買担当者指数(PMI)も50.1と、1月の50.4から 予想に反して低下した。両指数は50を下回ると製造業活動の縮小を 表す。

この日の西欧市場では、18カ国中11カ国で主要株価指数が下落 した。

原題:European Stocks Retreat on U.K., Chinese Manufacturing Reports(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債上昇、ユーロ圏失業率が最悪-伊国債は下落

1日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇し、10年債利回りは8 週間ぶりの水準に低下した。ユーロ圏の1月の失業率が過去最悪とな ったほか、製造業活動の縮小があらためて示され、安全資産を求める 動きが強まった。

独10年債は週ベースでは2週連続高。経済データはユーロ圏の リセッション(景気後退)深刻化を裏付けている。イタリア債は3日 ぶりに値下がり。同国では1月の失業率が少なくとも1992年以来 の高水準に達したほか、総選挙後の政局混迷の中で民主党のベルサニ 党首が、対立するベルルスコーニ前首相との連立を否定した。

INGグループの先進国市場債券責任者、パドライク・ガービー 氏(アムステルダム在勤)は「ドイツ10年債利回りが1.5%近く というのは、ユーロ圏が依然として厳しい環境下にあることを反映し ている」と指摘。「経済見通しは引き続き弱く、一段の利下げを実施 する余地がある。スペインとイタリア、ギリシャにはシステミックリ スクが残っており、安全資産の需要を支えている」と説明した。

ドイツ10年債利回りはロンドン時間午後5時現在、前日比4ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.41%。一時は

1.40%と、1月2日以来の低水準に達した。同国債(表面利率

1.5%、2023年2月償還)価格は0.405上げて100.825。利回りは 今週1週間で16bp低下した。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)がこの日発表した1 月のユーロ圏失業率は11.9%と、統計開始の1995年以来で最高。 マークイット・エコノミクスが同日発表した2月の域内製造業景気指 数(改定値)は47.9と前月から横ばい。同指数は50が活動拡大 と縮小の分かれ目。

イタリア10年債は週ベースで2週連続安となった。利回りはこ の日、6bp上げて4.79%。前週末比では34bp上昇。ベルサニ 氏は同国紙レプブリカとのインタビューで、ベルルスコーニ氏の自由 国民を含めた大連立は民主党の「死を意味するだろう」と語った。

英国債は上昇。10年債利回りは週ベースで、2011年11月以 降最大の下げ。この日発表された2月の同国製造業景気指数が予想に 反して下がった。

ロンドン時間午後4時40分現在、英10年債利回りは前日比 10bp低下の1.87%。これは昨年12月31日以来の低水準。同 国債(表面利率1.75%、2022年9月償還)価格は0.865上げて

98.94。利回りは前週末比で24bp下げ、2011年11月4日終了 週以来最大の低下となった。

原題:German Bunds Rise as Unemployment Climbs; Italian Bonds Fall(抜粋) 原題:Pound Drops Below $1.50 as Manufacturing Shrinks; Gilts Advance(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE