全日空・伊東社長:収益への影響は小さい-B787不具合問題で

全日本空輸の伊東信一郎社長は1 日、都内で開いた記者会見で、ボーイング787型機の不具合問題に関 連し「収益の観点では大きく何かを変えるほどの影響は出てない」と述 べた。4月からの持ち株会社制移行を前に、トラブルの沈静化に向けた 経営努力の効果が出てきている。

1月16日に全日空機が、搭載していたリチウムイオンバッテリーの 不具合から、高松空港に緊急着陸して以降、B787の運航停止が続い ている。それに伴う欠航などが相次いでいるが、伊東社長は「2月以降 はダイヤの事前発表で影響は当初ほど出てない」と述べ、問題への対応 の効果が表れてきているとの認識を示した。

13年度導入の新機材引き渡しの前倒しや退役予定機材の使用延長な どでB787の運航停止の穴を埋める考えを示した。1月末の段階で全 日空は、運航停止により1月の約2週間で14億円程度の減収になる見込 みと発表済み。5月末までに国内、国際線合わせ欠航は3601便となる。

さらにB787の導入計画については「現時点で変更は考えていな い」と述べた。全日空はB787を66機発注し、現在17機を保有。従来 計画では今年度中に20機、来年度中に27機体制を整える計画だった。

一方、同社長によると不具合の調査による運航停止が長引いている ため、「中期経営計画には影響は出ている」という。本来は1月末に発 表する予定だったが、「4月末にはしっかりと見直して公表したい」と 述べた。その上で、B787の共同開発者となり、さらに最初の導入会 社となったことなどについて「反省をしているわけではない。チャレン ジをした」と語った。伊東社長が787の不具合に公式な形で言及する のは2度目。

独自の安全確認も視野

また同社長は、現在来日中の米ボーイング社の民間航空機部門のレ イモンド・コナー社長兼CEO(最高経営責任者)と面談し、787の 改善策の説明を受けたほか、情報交換を行ったことを明らかにした。そ の上で、内容は公表できないが、「改善はかなり進んでいる印象は受け た」と語った。

さらに伊東社長は、安全を確認するため関係当局から承認を受けた あと、独自にテスト飛行などを実施する考えを明らかにした。ただ詳細 については、現時点では未定としている。

また、新体制移行で4月にグループの事業会社である全日空の社長 に就任する篠辺修副社長は、抱負を問われ「安全運航が社会への責務で あり経営の基盤だ。まずは1便ごとの安全運航に徹したい」と強調し た。さらに、「発表済みの事業計画を遂行しつつ、大きな環境の変化に は柔軟に対応できるようにする」と語った。

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