シンガポール財務相:自国に金融刺激不要-先進国政策に理解

シンガポールのシャンムガラトナム 財務相は、完全雇用の状態にある同国に金融刺激策は必要ないとの見解 を示した。また、資産バブルを防ぐためには非伝統的な手段を用いなけ ればならないと述べた。

シャンムガラトナム財務相(56)は2月28日のブルームバーグテレ ビジョンのインタビューで「シンガポールに需給ギャップはない。労働 市場の需給が極めて逼迫(ひっぱく)していることがその証拠だ」と発 言。「基本的にはこうした状況では緩和的な金融政策を取ることはでき ない。シンガポールの場合、金融政策は為替政策を意味する」と述べ た。

同相はまた、今年に入って導入した不動産価格の抑制策の効果が表 れ始めているものの、一段の価格安定が必要だとの認識を示した。先進 国の金融緩和を背景に高利回り資産への需要が高まり、シンガポールの 不動産価格は過去最高水準となった。これがインフレ圧力増大と社会的 な緊張の高まりにつながっている。

シンガポールは昨年、3年ぶりの低成長にとどまったが、同国通貨 庁(MAS、中央銀行に相当)は自国通貨の上昇ペース加速を容認する ことで金融引き締め策を取った。副首相とMAS議長も兼任するシャン ムガラトナム財務相は「バブル形成を防ぐのに為替政策と金融政策だけ に頼ることはできない」とし、別の手段を探す必要があると語った。

国際通貨基金(IMF)の諮問機関である国際通貨金融委員会 (IMFC)の議長も務める同相は、米国や欧州、日本などの先進国の 「金融政策はおおむね正しい」と評価。通貨戦争に関する議論は「現実 から乖離(かいり)してきた」が、何が適切かについて現在は「主要プ レーヤー」の間で理解が深まっているとの認識を示した。

原題:Singapore Avoids Stimulus as Minister Acts to Curb Bubble Risk(抜粋)

--取材協力:Lars Klemming.

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