コマツ次期社長:円安効果で来期600億円、値下げはせず

コマツの次期社長に内定した大橋徹 二専務執行役員は28日、ブルームバーグ・ニュースなどとのインタビュ ーで為替相場の円安が業績に与える影響について、来期に600億円程度 の営業利益の押し上げ効果は見込めるとの認識を示した。円安に伴い海 外で販売価格の引き下げは行わないとも述べ、利益率を重視する考えも 強調した。

コマツにとって今年1-3月期で対ドルで1円の円安だと14億円、 ユーロでは1億円の営業増益要因となる。同四半期の想定レートを1ド ル=88円などとして円安効果で150億円の増益を織り込んでいる。来期 については「単純に4倍すれば600億円くらいあるのは今の構図でいえ ば間違いなく、大変ありがたい」と円高是正を歓迎した。

一方、「今のところ円安だからといって値下げをして受注するとい うことはない」とも指摘。「円高であろうが円安であろうが、お客様に 感じていただくバリューを出すことで何とか値上げはしていく」との考 えを示した。

コマツの来期業績について、SMBC日興証券の大内卓シニアアナ リストは「為替要因は一番大きいファクター」と指摘する。同証券では 1ドル=93円、1ユーロ=125円などを前提に為替要因で来期は740億円 の営業増益を見込むと試算。販売価格の値上げで300億円、建設用ショ ベルの販売増で240億円などの増益要因を上回るとみる。来期の営業利 益は今期会社予想の2300億円に対して3257億円と予測している。

大橋氏は4月1日付で社長に就任予定。今後の経営方針に関しては 「それなりのプレゼンスと利益率がなければならない」と説明。北米や 中南米は建機世界最大手の米キャタピラーが強みを持つのに対して、日 本や中国などアジア地域での存在感をより高めていく方針という。「単 純なマーケットシェアではなく、お客様のイノベーションをどうやった ら一緒になって助けることができるのかが大事だ」と述べた。

今期業績の下方修正の要因となったインドネシアの鉱山機械の販売 については「動きは鈍い。(発電用)石炭価格が1トン当たり100ドル ぐらいになってくると古い機械の入れ替えも進む」と市況反転に期待を 示した。

中国での春節(旧正月)以降の建機市場の動向については、需要は 底打ちしたとしながらも「いつ本格的に回復するかを見るにはまだ早 い」と慎重な見方を示した。

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