米国債:10年債は月間で上昇、11月以来で初-緩和継続に期待

米国債市場では10年債相場が昨年11 月以来で初めて月間で上昇。欧州情勢の混乱に加え、米金融当局が景気 支援に向けて政府債購入を継続する意向をあらためて示したことが買い の背景にある。

10年債利回りは月間で昨年7月以来の大幅低下。3月1日に発動す る850億ドル規模の歳出強制削減が景気回復の腰折れにつながり、金融 緩和が継続するとの見方が強まった。この日の国債相場は上昇した。昨 年10-12月(第4四半期)の米実質国内総生産(GDP)改定値が上方 修正されたものの、予想を下回ったことが買い材料。米財務省による と、海外の米証券保有者として日本が昨年、再び中国を抜いて首位とな った。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は今週の議会 証言で、時期尚早な利上げは景気回復を止めてしまうとの認識を示し た。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「今週のバーナンキ議長の証言で、金利はし ばらく低位にとどまるとの見方が強まった。議長はあらゆる権限を行使 して金利を低く抑制しようとしている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の1.88%。50日移動平均である1.89%を下回った。26 日には1月24日以来の低水準となる1.84%まで低下した。10年債価格 (表面利率2%、2023年2月償還)はこの日、7/32上昇して101 1/8。

10年債利回りは2月全体では11bp低下。

FF金利

政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標は2008年 以来、ゼロから0.25%のレンジで据え置かれている。

保有国債のデュレーション(平均残存期間)をベンチマーク(基 準)に合わせようとする月末特有の買いも、相場を下支えた。

10年債利回りは週間では9bp低下と、2週連続の下げ。24-25日 のイタリア議会選挙でいずれの政党連合も安定多数を確保できない結果 となったため、次期政権の安定性に懐疑的な見方が広がり、財政緊縮路 線が弱まるとの認識が強まった。

2年債と10年債の利回り差は1.64ポイントに縮小した。今年に入っ てからの最大は2月19日に付けた1.76ポイント。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、 米国債の2月のリターンは前日までで0.5%。年初からではマイナ ス0.4%。ドイツ国債の2月のリターンはプラス1.3%。

ニューヨーク連銀はこの日、2036年2月-2042年8月に償還を迎え る国債を14億5000万ドル購入した。

強制削減

歳出強制削減は議会が合意しない限り、3月1日に発動される。議 会予算局によると、その場合はGDPを0.6ポイント押し上げ、13年末 までに75万人の雇用に影響する恐れがある。

商務省が発表した第4四半期の実質GDP改定値は前期比0.1% 増。速報値は0.1%減だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミストの予想中央値は0.5%増だった。

MNIシカゴ・リポートの2月の製造業景況指数(季節調整済み) は56.8と、前月の55.6から上昇した。これは昨年3月以来の高水準。ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は54だっ た。同指数は50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

労働省によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は、前週比2万2000件減の34万4000件。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の中央値は36万件だった。

原題:Treasuries Advance for First Month Since November on Fed Outlook(抜粋)

--取材協力:Lukanyo Mnyanda.

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