サーベラスCOO、国際興業役員への賠償請求を棄却-東京地裁
日向貴彦、佐藤茂
更新日時
東京地方裁判所は28日、米投資会社 サーベラスグループのCOOで、観光ビジネスを展開する国際興業(東 京・中央区)の非常勤取締役でもあるマーク・ネポラントほか2人に対 し損害賠償を求めた株主代表訴訟で、原告の訴えを棄却したことが分か った。
国内と海外で観光やレジャー、不動産業を営む国際興業の株主であ る国際興業ホールディングスは、2009年に国際興業の事業再生に携わっ ていたサーベラス出身のネポラント、元役員の河井一彦、清水敏聖の3 被告が同社に多額の損害を与えたとして計260億円(当時約530億円)の 賠償を請求していた。
国際興業HDの宮島忠之代表取締役は、閉廷後ブルームバーグ・ニ ュースの取材に対し、「残念だ。われわれの主張が理解されなかった」 と述べ、控訴する方針を明らかにした。
米サーベラスは04年、UFJ銀行(現三菱東京UFJ銀行)の大口 融資先だった国際興業に出資し、筆頭株主となって経営再建に乗り出し ていた。原告は元役員らが米国金融機関から2000億円近くの巨額で高利 の借り入れを強行し、サーベラスがその資金の大半を自らが持つ国際興 業グループ向け債権の回収に充てたことなどを問題視していた。
被告側の弁護人を務めた中久保満昭氏は、ブルームバーグの電話取 材に対して「当方の主張が受け入れられ妥当な判決だと考えている」と 述べた。
この記事の続きは、Bloomberg Professional Service端末のユーザー限定でお読みいただけます。
ブルームバーグ端末でこの記事を読む ブルームバーグ端末のデモを申込む
このメッセージに心当たりの無い方は、お手数ですが ご連絡ください。