日本取引所株:指数算入のイベント一巡、3月の反動安警戒も

日本取引所グループ(JPX)の株 価が高値圏で波乱の様相を見せている。日本株市場の売買活況による好 影響が期待される半面、国内外の主要株価指数への組み入れ需要がきょ うで一段落するため、3月相場に入るあす以降、株式需給面での反動を 懸念する声も聞かれる。

ことし1月4日に東証1部市場に重複上場したJPX株は、2月に 入って上昇基調を強め、きのうの取引では前日比13%高の7890円と東証 上場来の高値を更新。4日の初値(3740円)に比べ2.1倍の水準に達し た。しかし、きょうは一転して11%安の7060円と急反落、東証での売買 開始後で最大の値下がりを記録した。

東京証券取引所や米MSCIの発表によると、JPXは28日に株価 指数のTOPIX、3月1日にMSCIオール・カントリー・ワール ド・インデックス(ACWI)の指数構成銘柄に採用される。これら指 数に連動した運用を行うファンドの運用者は、TOPIXが27日終値、 MSCIは28日終値でリバランスのための組み入れを行う必要がある。

SMBC日興証券の伊藤桂一チーフクオンツアナリストの試算によ ると、TOPIX採用で約200億円、MSCI採用で約100億円の組み入 れ需要が発生。1日当たりの売買代金がおおむね50億円程度だった中 で、300億円は約6日分の売買インパクトに相当するという。

「かなりのネガティブインパクト」

伊藤氏はJPX株について、「両指数の採用を目掛けてファンダメ ンタルズとは別の次元の需要が高まってきた」と指摘。両指数の需要が 一巡する3月1日以降は、需給面で「かなりのネガティブインパクトに なるだろう」と懸念を示した。実際、きょうは東証1部での取引終了 後、大証ジャスダック市場では東証終値を下回る6930円で終えた。

きょうのJPX株の急落に関しては、前日の特殊な需給要因の反動 も影響したとの見方がある。同社株は27日午後2時以降に一時前日 比1.6%安の6880円へ下落する場面が見られながらも、大引け直前に急 騰する異常な値動きを示した。

「通常は小口に分けて注文を執行するところだが、上手でない執行 が紛れた可能性がある」と伊藤氏は推察。「ある意味での異常値が正常 化され、28日は前日の日中の値動き水準の価格になっている」と話して いた。ブルームバーグ・データによると、27日の出来高加重平均価格( VWAP)は7219円だった。