日興アセット:中国や東南アジアで人員増へ-欧米勢と一線画す

三井住友信託銀行傘下の日興アセッ トマネジメントは、中国や東南アジアなどの主要市場で運用担当者を新 規採用する計画だ。新興市場には過去最大規模の資本が流入しているこ とから、規模を縮小している欧米金融機関とは対照的に、体制増強に動 く。

日興アセットで日本を除く市場の最高投資責任者(CIO)を務め る王裕閔氏によれば、同社は株式と債券、オルタナティブ(代替投資) の専門家を増員する方針。同社はこの2年で、シンガポールとオースト ラリアの競合他社を傘下に収めた。王氏は採用人数については明らかに しなかった。

日興アセットの運用資産は、世界的な金融危機がピークに達し た2009年3月以降51%増加し、12年末に1540億ドル(約14兆2300億円) となった。

王氏は27日の電話インタビューで、「当社は豪州を含めたアジア全 域に豊富な機能と規模を有している」と発言。「われわれの人員の 約40%が日本以外に配置されている。輝きを放つ機会がそこにあると判 断しているからだ」と語った。

調査会社EPFRグローバルによれば、金融緩和で米国債利回りが 低下し、欧州が債務危機に見舞われる中で、新興市場の債券ファンドに は昨年、過去最高の570億ドル、株式には470億ドルの資金が流入した。 ブルームバーグの集計によると、世界の銀行は11年以降、少なくとも30 万人の人員削減を発表している。

成長市場

日興アセットは10年11月に豪州の資産運用会社ティンダル・インベ ストメントを、11年9月にシンガポールのDBSアセットマネジメント をそれぞれ買収し、資産を約350億ドル増やした。中国の資産運用会 社、融通基金管理やマレーシアのファンDBSインベストメント・マネ ジメントにも一部出資している。日興アセットの従業員数は12年末時点 で733人と、10年から40%増加した。

台湾生まれの王氏(47)はマニュライフ・アセット・マネジメント の香港部門でアジアの債券運用に3年余り携わった後、今年1月7日に 日興アセットに入社。同氏はインタビューで、日本を除けば中国と東南 アジア、豪州が日興アセットにとっての主要な成長市場だと考えている と述べた。

三井住友信託銀行は09年にシティグループから日興アセットを取得 した。

王氏はアジアの投資不適格債に投資するチームの拡充に好機を見い だしていると話す。域内のドル建て債(5000億ドル規模)の約30%を投 資不適格債が占める。ブルームバーグのデータによれば、日興アセット の旗艦ファンドの一つ、「アジア・ハイイールド債券ファンド」の昨年 のリターンはプラス22%で、9割超の競合ファンドを運用成績で上回っ た。

原題:Nikko Hiring in Asia as Assets Surge 51% Since Crisis, CIO Says(抜粋)

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