日本株は大幅反発、ユーロ高と米統計を好感-全業種買われる

東京株式相場は3日ぶりに大幅反 発。イタリア懸念の後退を受けたユーロ上昇や住宅など米国経済統計の 改善を好感し、自動車や電機など輸出関連株中心に東証1部33業種は全 て高い。日本銀行の次期執行部による積極的な金融緩和期待も広がり、 不動産や倉庫など金融緩和恩恵、土地持ち業種の上げは際立った。

TOPIXの終値は前日比21.94ポイント(2.3%)高の975.66、日 経平均株価は305円39銭(2.7%)高の1万1559円36銭。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの角田成広シニアイン ベストメントマネジャーは、「日本株はいっときの過熱感が収まってき た」とした上で、「欧州の状況が悪いのは分かっているが、日本企業の ファンダメンタルズを下に向かせるほどの悪影響は考えにくい」との見 方を示した。

この日の為替市場では、円がユーロやドルに対し下落。円は一時1 ユーロ=121円83銭、1ドル=92円67銭まであり、前日の東京株式市場 の終値時点119円95銭、91円78銭に比べ円安方向に振れた。きのうの海 外市場で、イタリア国債の入札が順調だったことや2月のユーロ圏景況 感指数が改善したことなどが材料視され、ユーロが高くなった流れが継 続。米景気指標の改善、日銀新執行部への期待も円安要因に加わった。

いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「欧州中央 銀行(ECB)の金融緩和姿勢が明確な中、基本的に財務も健全なイタ リアはギリシャのような状況にはない」ため、きょうはリスクオフ(回 避)モードがニュートラルに戻ったと言う。イタリアが27日に実施した 総選挙後初となる5年物と10年物の国債入札は需要が前回入札を上回 り、10年債利回りは3カ月ぶり高水準から低下した。

次期日銀首脳、来週中に国会聴取

また、米国で27日に発表された1月の中古住宅販売成約指数は前月 比で上昇、市場予想も上回り、製造業耐久財受注は輸送機器を除くベー スで約1年ぶりの大幅な伸びとなった。米連邦準備制度理事会 (FRB)のバーナンキ議長は同日の下院金融委員会証言後の質疑で、 一部の金利が最近上昇していることについて、経済が力強さを増しつつ あることを示唆している可能性がある、と発言。その半面、「時期尚早 な利上げは回復を台無しにする」とも述べた。

外部環境が改善に向かう中、政府は午前11時すぎに、日本銀行次期 総裁に黒田東彦アジア開発銀行(ADB)総裁、副総裁に学習院大学の 岩田規久男教授と中曽宏日銀理事を充てる案を正式に提示した。衆参両 院の議院運営委員会は3氏の所信を来週中にも聴取する方向にあり、 「新執行部の発言は相場に水をかけることはないだろう」と、損保J興 亜の角田氏は予想した。

投信設定、月末要因も重なる

為替の落ち着きや国内金融緩和観測に加え、投資信託の新規設定、 月末最終日という需給面からの買い流入期待も追い風となり、業種別で は内外需とも幅広く上昇。東証1部業種別33指数の上昇率上位は倉庫・ 運輸、不動産、輸送用機器、ゴム製品、電機、パルプ・紙、銀行、医薬 品、石油・石炭製品、ガラス・土石製品などとなった。

売買代金上位では、クレディ・スイス証券が総合電機セクター内で 最もバランスが取れた収益環境にあるとし、投資判断を上げた東芝が上 昇。2014年3月期の業績が回復に向かう、と28日付の日本経済新聞朝刊 で報じられたコマツも買われ、東京都競馬は急伸した。一方、 TOPIXの新規組み入れ期待から前日は大引けにかけ急騰、きょうで MSCIの新規組み入れ期待も一巡する日本取引所グループは急反落し た。

東証1部の売買高は概算で32億9163万株、売買代金は同2兆1169億 円。値上がり銘柄数は1451、値下がりは185。

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