2月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロ上昇、イタリア懸念が後退-日銀人事控え円は下落

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで3日ぶりに上 昇。イタリア政局不安で域内危機が深刻化するとの懸念が後退したほ か、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が刺激策の効果は 表れつつあると指摘したことが背景。

ユーロは前日、ほぼ7週間ぶりの安値を付けていた。この日は2月 のユーロ圏景況感指数が改善したことも、ユーロにはプラスとなった。 円は主要16通貨の過半数に対して値下がり。安倍晋三政権は28日に、日 本銀行の正副総裁の人事案を提示する。ドル指数は6営業日ぶりに低 下。バーナンキ議長は26日に上院、27日には下院と議会証言を行った。

ゲイン・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のシニア為替スト ラテジスト、エリック・ビロリア氏は電話取材で、「イタリアの国債入 札は、市場では比較的前向きに受け止められた」と指摘。また「バーナ ンキ議長のこの日の発言にはあまりインパクトはなかった。きのうの発 言とそれほど違う内容ではなかったからだ」と加えた。

ニューヨーク時間午後4時2分現在、ユーロは前日比0.6%高の1 ユーロ=1.3136ドル。前日は1.3018ドルと、1月7日以来の安値を付け た。対円では0.8%上げて1ユーロ=121円15銭。円は対ドルで0.2%下 げて1ドル=92円18銭。

ブルームバーグ相関加重指数によれば、ドルは今月に入り1.9%上 昇と、先進10カ国通貨のうちスウェーデン・クローナに次いで2番目の 上昇率。円は0.3%上げ、ユーロは0.8%下げている。

FRB議長証言

バーナンキ議長は下院金融委員会で、金融緩和政策は住宅および自 動車の需要改善を後押ししており、住宅市場は回復しつつあると指摘し た。これを手掛かりに、主要6通貨に対するインターコンチネンタル取 引所(ICE)のドル指数は低下した。議長は前日の上院に続いて、こ の日は下院で証言した。

議長は証言後、質疑に答え「金利が若干上昇しているという事実 は、経済が力強さを増していることを示すものだ」と説明。刺激策の効 果が出ていることを意味していると続けた。

金融当局は金利に低下圧力をかけるため、毎月850億ドルのペース で債券を購入している。

ドル指数は0.3%低下の81.606。前日は81.948と、8月22日以来の 高水準を付けた。

イタリア情勢

この日の欧州債市場ではイタリア10年債が上昇。イタリア政府は10 年債(40億ユーロ相当)と5年債(25億ユーロ相当)の入札を実施し し、発行額は目標上限に一致した。10年債の平均落札利回りは4.83%。 前回1月30日の入札では4.17%だった。

カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース (CIBC)の外国為替戦略の責任者、ジェレミー・ストレッチ氏(ロ ンドン在勤)は、「イタリア債が一段と下げなかったという事実に、ユ ーロはひと息つけた形だ」とした上で、「不透明感は残っており、基本 的にユーロ圏の危機は終わっていない」と述べた。

ブルームバーグ相関加重指数によれば、円は過去半年に16%下落し ている。安部首相は日銀に対し、大胆な金融緩和を求めている。

原題:Euro Gains Against Dollar as Italy Concern Eases, Bernanke Talks(抜粋)

◎米国株:続伸、ダウ平均は5年ぶり高値-予想上回る住宅統計を好感

27日の米国株は続伸。ダウ工業株30種平均は5年ぶり高値をつけ た。朝方発表された住宅統計が予想を上回り、景気への楽観が強まった ことが背景にある。

小荷物輸送フェデックスは上昇。輸送関連株の上げを主導した。オ ンライン旅行会社プライスライン・ドット・コムも高い。米国以外での 売上高の伸びが増益に寄与、同社の四半期利益は市場予想を上回った。 一方、アップルは年次株主総会の内容が嫌気され下落した。ディスカウ ントチェーンのターゲットも安い。昨年の年末商戦での既存店売上高の 伸びは過去4年で最悪だった。

S&P500種株価指数は前日比1.3%高の1515.99。ダウ工業株30種 平均は175.24ドル(1.3%)上げて14075.37ドル。2007年10月に達成し た過去最高まであと0.6%となった。

マトリックス・アセット・アドバイザーズ(ニューヨーク)の最高 投資責任者(CIO)、デービッド・カッツ氏は「今四半期と今年の経 済にとって、住宅市場は明るい材料となっている」と述べ、「良好な経 済統計に加えて欧州の地合い改善が相場を押し上げている」と続けた。

1月の中古住宅と耐久財受注統計

1月の中古住宅販売成約指数は前月比で上昇し、市場予想も上回っ た。また製造業耐久財受注は輸送機器を除くベースで約1年ぶりの大幅 な伸びとなった。

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、金融当局に は過去最大規模の景気刺激策を縮小させ、インフレ期待の高まりを回避 するのに必要な「手段」があると述べた。議長は27日、下院金融委員会 で証言。証言内容は前日の上院銀行委員会でのものと同一だった。

S&P500種は最高値まで3.5%未満に迫っており、年初から は6.3%上昇している。ブルームバーグがまとめたデータによると、四 半期決算を発表したS&P500種採用企業のうち約75%で利益が市場予 想を上回った。

S&P500種の産業別10指数はいずれも上昇した。工業株や素材株 が上げを主導した。景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シ クリカル指数は2.2%上昇し、1月2日以来で最大の上げとなった。

米国株オプションの指標であるボラティリティ指数(VIX) は13%低下して14.73。同指数は過去2日間で22%低下した。

フェデックスやUPS高い

ダウ輸送株平均は2.9%上昇。フェデックスは2.5%、ユナイテッ ド・パーセル・サービス(UPS)は1.1%それぞれ値上がりした。ブ ルームバーグ米航空会社指数は2.9%上昇した。

プライスラインは2.6%高。プライスラインと競合するエクスペデ ィアは、ウェブサイトを通じた予約が出遅れている欧州とアジアで宿泊 予約の獲得を競い合っている。

高級ハンドバッグメーカー、コーチは2.8%上昇。企業買収に関連 する情報などを提供するディールリポーターは27日、匿名のバンカー2 人を引用して、コーチが身売りを模索しているとの観測があると報じ た。コーチの広報担当者は憶測や観測に関してコメントしないと述べ た。

アップルは1%安。同社のティム・クック最高経営責任者(CEO) は、手元資金の使途について「極めて活発に」協議していると述べるに とどめ、具体的な計画については言及しなかった。

原題:Dow Rises to Five-Year High on Better-Than-Forecast Housing Data(抜粋)

◎米国債:10年債続落、逃避需要が後退-FRB議長証言で成長期待

米国債市場では10年債相場が続落。バーナンキ米連邦準備制度理事 会(FRB)議長による2日目の議会証言で、金融緩和が経済成長を促 進するとの期待が強まり、安全資産としての魅力が薄れた。

10年債はこのままいけば、月間で昨年11月以来の上昇となる。バー ナンキ議長は金融当局による国債買いが資産バブルやインフレを引き起 こすことはないとの認識を示した。保有国債のデュレーション(平均残 存期間)をベンチマーク(基準)に合わせようとする月末特有の買い も、相場を下支えた。総額1兆2000億ドルの歳出強制削減の発動を3月 1日に控えていることも支援材料。財務省は規模290億ドルの7年債入 札を実施、今週の総額990億ドルの入札を完了した。

RBSセキュリティーズ(コネティカット州スタンフォード)の米 国債戦略責任者、ウィリアム・オドネル氏は「週初に大きく上昇したた めにここで上げは一服し、代わりに株価が上昇した」と指摘。「最近、 相場を動かしているのはFRB議長のハト派姿勢だ。株式、国債の両方 が好感している」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の1.90%。同年債(表面利率2%、2023年2月償還) 価格は6/32下落の100 7/8。利回りは一時4bp低下する場面もあっ た。前日には1.84%と、1月24日以来の低水準を付けた。月初からは9 bp低下。

S&P500種株価指数は1.3%上昇した。

「当面の均衡水準」

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「米国債を支え ている資産購入に対し、このところペースが減速する可能性への懸念が 高まっていたが、バーナンキ議長の発言がそうした期待あるいは不安を 鎮めた」と指摘。「今週動きが荒かった金利は当面の均衡水準にある」 と述べた。

米金融当局は毎月850億ドル相当の国債および住宅ローン担保証券 (MBS)を購入しており、金利に低下圧力を掛けている。ニューヨー ク連銀はこの日、2017年2-11月償還の国債を50億ドル相当購入した。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米 国債の出来高は26日に3990億ドル。1日以来の高水準となった25日 の4016億ドルからわずかに減少した。今年の平均は2940億ドル、2012年 は2400億ドルだった。

先物の出来高

CMEグループの27日発表によると、米国債先物の出来高は26日 に1010万枚と過去最高を記録した。それまでの最高は2012年5月29日に 記録した890万枚だった。

CMEの金融製品・サービス部門のシニア・マネジングディレクタ ー、デレク・サマン氏は商いを伴って値動きが荒くなっていることにつ いて、「米国債に対する質への逃避の継続と、今週の良好な経済ニュー ス」が原因だと指摘した。

財務省が実施した7年債入札(発行額290億ドル)の結果による と、最高落札利回りは1.260%と、入札直前の市場予想の1.262%を下回 った。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.65倍と、前回の2.60倍を 上回った。過去10回の平均は2.70倍。

バンク・オブ・モントリオール傘下BMOキャピタル・マーケッツ の政府債トレーディング責任者、スコット・グレアム氏(シカゴ在勤) は「7年債は割高な水準にあるものの、月末のデュレーション延長を前 に需要があり、利回りは低下した」と述べた。さらに「株式相場が本来 あるべき水準から引き続きかけ離れているため、国債相場は現在の水準 近くにとどまるだろう」と述べた。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める割合 は33.4%。過去10回の平均は39.8%だった。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者による落札比率は18.2%。過去10回の平均である16.2%を上回っ た。

原題:Treasuries Fall as Bernanke Stimulus Defense Damps Refuge Demand(抜粋)

◎NY金:反落、逃避需要が後退-月間で16年ぶりの長期下落局面

ニューヨーク金先物相場は反落。米経済が回復しつつあるとの信頼 感を背景に、投資リスクヘッジとしての金買いが後退した。このままい けば月間ベースでは過去16年で最長の連続安となる見通し。

1月の米中古住宅販売成約指数は2010年4月以来の高水準となった ほか、米製造業耐久財受注は輸送機器を除くベースで約1年ぶりの大幅 な伸びとなった。前日は米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ 議長が金融緩和策を擁護する姿勢を示したことから、金は3カ月ぶりの 大幅高となっていた。

アトヤント・キャピタル・マネジメント(フロリダ州マイアミ)の ポートフォリオマネジャー、ベダント・ミマニ氏は電話インタビュー で、「安全逃避のプレミアムは確実に低下している」と指摘。「前日の 大幅上昇を受けて、利益確定の売りも出ている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比1.2%安の1オンス=1595.70ドルで終了。月初からは4% 下げており、1997年1月以来で最長の5カ月連続下落となる見通し。

原題:Gold Falls, Heads for Longest Run of Monthly Declines Since 1997(抜粋)

◎NY原油:反発、良好な米経済統計で成長への期待高まる

ニューヨーク原油先物相場は反発。米国の耐久財や住宅関連指標 が市場予想を上回ったことから、景気回復に伴い燃料需要が拡大する との期待が膨らんだ。

米エネルギー省が発表した先週の原油在庫は113万バレル増加の3 億7750万バレルと、昨年7月以来の高水準となった。ブルームバーグが まとめたアナリスト調査では250万バレル増加が予想されていた。

マニュライフ・アセット・マネジメント(ボストン)のシニアマネ ジングディレクター、チップ・ホッジ氏は「経済指標の多くが良好で、 市場の支えになっている」と指摘。「在庫状況は健全で、現時点で心配 する理由はまったくない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比13セント(0.14%)高の1バレル=92.76ドルで終了した。年初から は1%上昇、今月に入ってからは4.9%値下がりしている。

原題:WTI Oil Rises After U.S. Data Bolsters Confidence in Economy(抜粋)

◎欧州株:反発、EADSが上場来高値-ブイグも高い

27日の欧州株式相場は反発。約2週間ぶり安値で前日を終えたスト ックス欧州600指数は上昇した。EADSやブイグなどの欧州企業の業 績がアナリスト予想を上回ったことが買い材料。

エアバスの親会社で航空宇宙・防衛関連のEADSは上場来高 値。2013年通期の増益見通しを示した。フランスのブイグは1年半ぶり 大幅高。電話部門の利益率が向上するとの予想が好感された。一方、ド イツのケーブル会社、カベル・ドイチェランド・ホールディング は3.7%の値下がり。同社に買収を打診する計画を英ボーダフォン・グ ループが保留したと、事情に詳しい関係者が明らかにした。

ストックス欧州600指数は前日比0.9%高の287.17。一時は0.3%下 げた。前日はイタリア総選挙後の同国の国債利回り上昇を嫌気し て1.3%下落し、今月7日以来の安値で取引を終了していた。

クレディ・スイス・グループのグローバル株式ストラテジスト、ア ンドルー・ガースウェイト氏(ロンドン在勤)は「株式はオーバーウエ ートの姿勢を維持している」とリポートに記述。「当社の株式戦略指標 は相場の値固め局面に一致するが、われわれはこれを買いの好機と捉え る。より力強い景気の勢いに沿って最近は、世界的に企業の業績が上向 きに修正され始めている」と付け加えた。

欧州連合(EU)の欧州委員会がこの日発表した2月のユーロ圏景 況感指数は速報値で91.1と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコ ノミスト29人の予想中央値(89.9)を上回る改善を示した。先月は89.5 に改定された。

この日の西欧市場では、18カ国中14カ国で主要株価指数が上昇し た。

原題:European Stocks Climb as EADS, Bouygues Exceed Profit Estimates(抜粋)

◎欧州債:伊10年債上昇、選挙後初の国債入札順調-英国債続伸

27日の欧州債市場ではイタリア10年債が上昇。総選挙後初と なる国債入札で需要が前回入札を上回ったことから、利回りが3カ 月ぶり高水準から下げに転じた。選挙ではいずれの勢力も安定多数 を確保できなかった。

イタリア10年債は月間ベースでの下げ幅を縮めたものの、昨 年7月以来のマイナス。同国は5年物と10年物の国債計65億ユ ーロを発行した。スペインとポルトガルの国債も上昇。この日発表 された2月のユーロ圏景況感がアナリスト予想以上に改善した。ド イツ国債はほぼ変わらず。10年債利回りは一時、8週間ぶり低水準 となった。

ダンスケ銀行のアナリスト、オーウェン・カラン氏(ロンドン 在勤)は「入札は強い需要と予想より良い利回りで終了した」とし、 「特に10年債の需要が極めて強く、これは心強いことだ。イタリ アへの投資家信頼感は急速に崩れているとの不安が誇張されている 可能性を示した」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、既発のイタリア10年債利回りは 9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.80%。一 時は4.96%と、昨年11月15日以来の高水準を付けた。前日は 44bp上昇し、2011年12月19日以降で最大の上げとなってい た。月初来では50bp上げている。同国債(表面利率5.5%、 2022年11月償還)価格はこの日、0.655上げ105.705。

イタリアは10年債を40億ユーロ、5年債を25億ユーロ発行。 応札倍率はそれぞれ1.65倍、1.61倍となった。前月の入札時は

1.32倍と1.30倍。10年債の平均落札利回りは4.83%(前月 は4.17%)。

欧州連合(EU)の欧州委員会が発表した2月のユーロ圏景況 感指数(速報値)は91.1と、先月の89.5(改定値)を上回った。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト29人の予想中 央値は89.9。

ドイツ10年債利回りは1.45%。一時は1.42%と、1月2 日以来の低水準を付けた。

英国債は続伸

英国債相場は3日続伸。昨年10-12月(第4四半期)の英国 内総生産(GDP、改定値)が前期比0.3%減少したことから、比 較的安全とされる同国債の需要が高まった。

ロンドン時間午後4時22分現在、10年債利回りは前日比2b p下げ1.95%。先月2日以来の低水準となる1.93%まで下げる 場面もあった。同国債(表面利率1.75%、2022年9月償還)価 格は0.13上げ98.25。

原題:Italy’s 10-Year Bonds Advance as Demand Rises at Debt Auction(抜粋) Gilts Gain Third Day as Economy Shrinks, Investors Seek Safety(抜粋)

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