NY外為:ユーロ上昇、イタリア懸念後退-日銀人事控え円下落

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ニューヨーク外国為替市場では、ユ ーロが対ドルで3日ぶりに上昇。イタリア政局不安で域内危機が深刻化 するとの懸念が後退したほか、バーナンキ米連邦準備制度理事会( FRB)議長が刺激策の効果は表れつつあると指摘したことが背景。

ユーロは前日、ほぼ7週間ぶりの安値を付けていた。この日は2月 のユーロ圏景況感指数が改善したことも、ユーロにはプラスとなった。 円は主要16通貨の過半数に対して値下がり。安倍晋三政権は28日に、日 本銀行の正副総裁の人事案を提示する。ドル指数は6営業日ぶりに低 下。バーナンキ議長は26日に上院、27日には下院と議会証言を行った。

ゲイン・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のシニア為替スト ラテジスト、エリック・ビロリア氏は電話取材で、「イタリアの国債入 札は、市場では比較的前向きに受け止められた」と指摘。また「バーナ ンキ議長のこの日の発言にはあまりインパクトはなかった。きのうの発 言とそれほど違う内容ではなかったからだ」と加えた。

ニューヨーク時間午後4時2分現在、ユーロは前日比0.6%高の1 ユーロ=1.3136ドル。前日は1.3018ドルと、1月7日以来の安値を付け た。対円では0.8%上げて1ユーロ=121円15銭。円は対ドルで0.2%下 げて1ドル=92円18銭。

ブルームバーグ相関加重指数によれば、ドルは今月に入り1.9%上 昇と、先進10カ国通貨のうちスウェーデン・クローナに次いで2番目の 上昇率。円は0.3%上げ、ユーロは0.8%下げている。

FRB議長証言

バーナンキ議長は下院金融委員会で、金融緩和政策は住宅および自 動車の需要改善を後押ししており、住宅市場は回復しつつあると指摘し た。これを手掛かりに、主要6通貨に対するインターコンチネンタル取 引所(ICE)のドル指数は低下した。議長は前日の上院に続いて、こ の日は下院で証言した。

議長は証言後、質疑に答え「金利が若干上昇しているという事実 は、経済が力強さを増していることを示すものだ」と説明。刺激策の効 果が出ていることを意味していると続けた。

金融当局は金利に低下圧力をかけるため、毎月850億ドルのペース で債券を購入している。

ドル指数は0.3%低下の81.606。前日は81.948と、8月22日以来の 高水準を付けた。

イタリア情勢

この日の欧州債市場ではイタリア10年債が上昇。イタリア政府は10 年債(40億ユーロ相当)と5年債(25億ユーロ相当)の入札を実施し し、発行額は目標上限に一致した。10年債の平均落札利回りは4.83%。 前回1月30日の入札では4.17%だった。

カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース (CIBC)の外国為替戦略の責任者、ジェレミー・ストレッチ氏(ロ ンドン在勤)は、「イタリア債が一段と下げなかったという事実に、ユ ーロはひと息つけた形だ」とした上で、「不透明感は残っており、基本 的にユーロ圏の危機は終わっていない」と述べた。

ブルームバーグ相関加重指数によれば、円は過去半年に16%下落し ている。安部首相は日銀に対し、大胆な金融緩和を求めている。

原題:Euro Gains Against Dollar as Italy Concern Eases, Bernanke Talks(抜粋)

--取材協力:Neal Armstrong.