2月26日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが7週ぶり安値から戻す-伊選挙めぐる懸念が後退

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し、一時付けた 7週間ぶり安値から値を戻した。イタリア総選挙の結果の影響で欧州債 務危機が深刻化するとの懸念が広がっていたが、その懸念が和らぎイタ リア・スペイン国債が下げを縮めたことが手掛かり。

ユーロは対ドルで方向感の定まらない展開となった。市場では、周 辺国の国債での損失を限定するため欧州中央銀行(ECB)が介入する との見方も広がっている。円は値下がり。安部晋三首相が日本銀行の次 期総裁に元財務官の黒田東彦アジア開発銀行(ADB)総裁を起用する との観測が背景にある。黒田氏は積極的な金融緩和に前向きとされる。 ドル指数は上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が 当局の資産購入プログラムを擁護したことに反応した。

オンライン為替取引オアンダ・コープのシニア通貨アナリスト、ア ルフォンソ・エスパルザ氏(トロント在勤)は「結局のところ、イタリ アの首相が誰かというのは大して問題ではない。反緊縮、反欧州の動き がけん引力を強めつつあるという事実が問題だ」と指摘。「明確な勝者 はおらず、これは必ずしも市場が予期していたニュースではない」と続 けた。

ニューヨーク時間午後4時7分現在、ユーロは対ドルでほぼ変わら ずの1ユーロ=1.3060ドル。一時1.3018ドルと、1月7日以来の安値を 付けた。対円では0.1%上昇し1ユーロ=120円07銭。円は対ドル で0.1%下げて1ドル=91円94銭。

クレディ・スイスのテクニカルアナリスト、シリン・ベイン氏は顧 客リポートで、ユーロが主要な下値支持線を割り込んだ場合、昨年11 月23日以来の安値に下げる可能性が出てくると指摘した。同氏はユーロ が1.2998ドルの支持線を割り込めば、1.2876ドルまで下げる余地が生じ ると記している。

バーナンキ議長の認識

ドル指数は上昇。バーナンキ議長は上院銀行委員会での半期に1度 の議会証言で、量的緩和策は景気拡大を支援している一方で、インフレ や資産価格バブルを引き起こすリスクはほとんどないと述べた。

議長は「一部金融市場におけるリスクテークの強まりで発生し得る コストが、力強い景気回復の推進によるプラス面を上回るとはみていな い」と説明した。

また3月1日に発効する連邦政府の自動歳出削減については、議会 が回避できなかった場合、経済に「著しい」負担になると言明。議会に 対して、予算を「持続可能な長期の軌道」に乗せるよう求めた。

みずほフィナンシャル・グループの法人外国為替セールスバイスプ レジデント、ファビアン・エリアソン氏(ニューヨーク在勤)は「バー ナンキ議長の発言で1つ挙げられるのは、イタリアの銀行に何が起きよ うと、米国の銀行は十分に安全だということだ」とし、「再びボラティ リティが相場に影響している」と述べた。

イタリア国債

ドル指数は0.2%上げて81.851。一時0.1%下げる場面もあった。

イタリア総選挙では、ベルルスコーニ前首相が民主党党首ベルサニ 氏の勢力に敗れたことを認め、選挙のやり直しを避けるため、幅広い連 携を模索することを否定しなかった。

イタリア10年債利回りは前日比40ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇の4.89%。一時は44bp上げた。スペイン10年債利回り は19bp上昇と、一時の43bp上昇から上げを縮めた。

原題:Euro Rises From 7-Week Low on Easing Concern Over Italy Election(抜粋)

◎米国株:反発、予想を上回る住宅販売と消費者信頼感を好感

26日の米国株は反発。新築住宅販売や消費者信頼感指数が予想を上 回ったことが好感された。

住宅建設のパルトグループやKBホームはいずれも上昇。住宅建設 株の上げをけん引した。住宅関連用品小売りのホーム・デポも高い。四 半期利益が予想を上回り、増配と170億ドルの自社株買い計画の承認を 発表した。百貨店のメーシーズも上昇。利益見通しがアナリスト予想を 上回った。

S&P500種株価指数は0.6%上昇して1496.94。ダウ工業株30種平 均は115.96ドル(0.8%)高の13900.13ドル。

チャールズ・シュワブの市場・セクター分析担当ディレクター、ブ ラッド・ソーレンセン氏は、「良好な内容の経済統計が続いている」と 述べ、「統計からは住宅市場が回復しつつあり、経済成長に今後も寄与 することが示された。住宅市場は消費者信頼感の改善にも影響してい る。これらは連動している。不透明な要素が増えつつある中で、まずま ずの経済統計が状況を緩和させる一助となっている」と述べた。

米商務省によると、1月の新築一戸建て住宅販売は前月比で大幅に 増加し、2008年7月以来の高水準に達した。また昨年12月の全米20都市 の住宅価格は前年同月比で約6年ぶりの高い伸びとなった。2月の米消 費者信頼感指数は前月から大幅に上昇し、市場予想も上回った。

バーナンキ議長の証言

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は上院銀行委員 会での議会証言で、当局による前例のない資産購入を擁護する姿勢を示 した。資産購入は景気拡大を支援している一方で、インフレや資産価格 バブルを引き起こすリスクはほとんどないと説明した。

3月1日に発効する連邦政府の自動歳出削減については、議会が回 避できなかった場合、経済に「著しい」負担になると言明。議会に対し て、予算を「持続可能な長期の軌道」に乗せるよう求めた。

S&P500種は年初から5%上昇している。ブルームバーグがまと めたデータによると、四半期決算を発表したS&P500種採用企業のう ち約75%が市場予想を上回った

S&P500種の産業別10指数はいずれも上昇した。素材株や消費者 サービス株が特に上昇した。S&P住宅建設株価指数は4.2%上げた。 パルトグループは5.7%高、KBホームは7.2%値上がりした。

ボラティリティが低下

米国株オプションの指標であるボラティリティ指数(VIX) は11%低下して16.87。前日は2011年以来で最大の伸びを示した。この 日の低下率は1月2日以来で最大だった。

ホーム・デポは5.7%高。住宅価値の上昇に伴いリフォームにかけ る費用が増加しているほか、北東部ではハリケーン「サンディ」で被害 を受けた住宅の修繕に関連した需要が拡大している。

メーシーズは2.8%上昇。同社は2013年度(13年2月-14年1月) の1株当たり利益を最大3.95ドルと予想している。ブルームバーグがま とめたアナリスト18人の予想平均値は同3.84ドルだった。

銀行のJPモルガン・チェースは0.2%下落。同行は住宅ローンと コミュニティバンキング事業で従業員を来年末までに最大1万9000人減 らす計画だ。

家電量販店大手ベスト・バイも安い。同社はコスト削減のために本 社に勤務する従業員400人を削減した。

原題:U.S. Stocks Advance Amid Better-Than-Estimated Economic Reports(抜粋)

◎米国債:小反落、FRB議長がQEを擁護-リスク資産に需要

米国債相場は反落。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議 長が議会証言で資産購入を擁護し、市場ではリスク資産への需要が高ま った。

10年債利回りは1カ月ぶりの低水準から上昇。バーナンキ議長は金 融政策が景気拡大を後押ししているものの、インフレや資産バブルのリ スクは見当たらないと発言した。前日はイタリアの総選挙で明確な多数 派勢力が形成されなかったことから、欧州の債務危機が悪化するとの懸 念が高まり、10年債は昨年11月以来の大幅高となった。米財務省はこの 日、5年債(発行額350億ドル)の入札を実施。今週は合計990億ドルの 入札が予定されている。

ジャニー・モンゴメリー・スコット(フィラデルフィア)のチーフ 債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏は「バーナンキ議長の発言が伝 わると、米国債への買い気配が薄れ、市場は一服商状となった」と指 摘。「米国債の取引は政府の政策と米金融当局次第になっている」と付 け加えた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時1分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の1.88%。同年債(表面利率2%、2023年2月償 還)価格は5/32下げて101 2/32。

10年債利回りは一時、1.84%に下げ、1月24日以来の低水準となっ た。

5年債入札が落とす影

5年債入札の結果によると、最高落札利回りは0.777%と、入札直 前の市場予想の0.771%を上回った。前回入札(1月29日)は0.889%だ った。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.85倍と、前回の2.88倍を 下回った。過去10回の平均は2.86倍。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、スコット・シ ャーマン氏(ニューヨーク在勤)は「5年債入札は懸念が消えていない ことを示唆した」と述べた。

海外の中央銀行を含む間接入札者の比率は41.7%。前回の1月入札 では39.7%だった。過去10回の平均は40.9%。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者による落札比率は14.3%。過去10回の平均である13.2%を上回っ た。

米財務省は27日に7年債(発行額290億ドル)の入札を予定してい る。前日の2年債入札(同350億ドル)では、応札倍率が過去1年7カ 月で最低の3.33倍だった。

バーナンキ議長は議会証言で、当局による前例のない資産購入を擁 護する姿勢を示した。資産購入は景気拡大を支援している一方で、イン フレや資産価格バブルを引き起こすリスクはほとんどないと説明した。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「バーナンキ議長は再びハト派寄りの姿勢を 見せた」と指摘。「市場には上昇するための必然性がある」と述べた。

バーナンキ議長は27日、下院委員会で証言を予定している。

原題:Treasuries Fall as Bernanke Says Stimulus Is Boosting Economy(抜粋)

◎NY金:続伸、3カ月ぶり大幅高-バーナンキ議長がQEを擁護

ニューヨーク金先物相場は続伸。昨年11月以来の大幅高となった。 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が米金融当局による 資産購入の正当性を主張したことから、インフレヘッジとしての金買い が活発化した。

バーナンキ議長は上院銀行委員会での議会証言で「一部金融市場に おけるリスクテークの強まりで発生し得るコストが、力強い景気回復の 推進によるプラス面を上回るとはみていない」と指摘。「インフレは現 在のところ落ち着いており、インフレ期待もしっかり抑制されているよ うだ」と述べた。

ビジョン・ファイナンシャル・マーケッツ(シカゴ)の金属トレー ディング担当ディレクター、デーブ・メーガー氏は電話インタビュー で、「相場は方向感なく推移していたが、バーナンキ議長の証言で緩和 措置の継続が示唆されたことから、動きが好ましい方向に定まった」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比1.8%高の1オンス=1615.50ドルで終了。中心限月では昨 年11月6日以来の大幅上昇となった。

原題:Gold Jumps Most in 3 Months as Bernanke Defends Asset Purchases(抜粋)

◎NY原油:続落、8週間ぶり安値-在庫増の見通しが重し

ニューヨーク原油先物相場は続落。8週間ぶりの安値となった。 米国の在庫増加の見通しや、イタリアの政局不安で欧州の債務危機が 深刻化するとの懸念が重しになった。

ブルームバーグがまとめた調査によると、米エネルギー省が27日発 表する先週の原油在庫は7カ月ぶり高水準への増加が見込まれている。 イタリアではこれから少なくとも1カ月の政治空白が避けられない状況 となり、金融市場の動揺が懸念されている。米消費者信頼感や住宅指標 の改善が示されると、原油は下げ渋る展開となった。

タイチ・キャピタル・アドバイザーズの商品ファンドマネジャー、 タリク・ザヒル氏は「あすの在庫増加見通しへの注目が高まっている」 と指摘。「イタリアの選挙は好ましい結果とならず、それが売りのきっ かけとなった。経済指標は予想よりもずっと良かった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比48セント(0.52%)安の1バレル=92.63ドルで終了。終値では昨 年12月31日以来の安値となった。

原題:WTI Crude Drops to Eight-Week Low as Supplies Seen Increasing(抜粋)

◎欧州株:下落、イタリア選挙結果で危機悪化を懸念-MIB指数急落

26日の欧州株式相場は下落。イタリア総選挙がいずれの勢力も安 定多数を確保できない結果となったことで、同国で緊縮プログラムが 緩和され、域内のソブリン債危機が悪化するとの懸念が再燃した。

イタリア株は大きく下げ、同国株の指標であるFTSE・MIB指 数は4.9%急落。テレコム・イタリアは15年ぶり安値を付けた。通期の 純利益が予想に届かなかったフランスの家電メーカー、セブは4カ月で 最大の下げ。ドイツの化学メーカー、BASFは約9カ月ぶりの大幅安 となった。

ストックス欧州600指数は前日比1.3%安の284.60で終了。これは21 日以降で最大の値下がり。騰落比率は約1対7。年初来では依然1.8% 上げている。

バンクSYZ(ジュネーブ)で資産運用に携わるロベルト・マグナ タンティーニ氏は「イタリアはほぼ統治不能で、これへの注意をたびた び促されるものだ」とし、「イタリアの政界が自己改革できるとはあま り楽観していないし、イタリア国民もひどくうんざりし、幻滅してい る」と語った。

ブルームバーグのまとめたデータによると、指数構成銘柄の売買高 は30日平均を27%上回った。

この日の西欧市場では、アイルランドとデンマークを除く16カ国で 主要株価指数が下落した。

イタリア総選挙では民主党のベルサニ氏の陣営が0.5ポイント未満 の差で下院を制したが、上院ではベルルスコーニ前首相が過半数に届か ずとも他の勢力を阻止できる議席数を確保した。同国では首相が上下両 院をコントロールする必要がある。

原題:European Stocks Decline on Italian Deadlock; FTSE MIB Leads Drop(抜粋)

◎欧州債:イタリア債下落、選挙受け危機再燃を懸念-英独債は堅調

26日の欧州債市場ではイタリア国債が急落し、その他の高債務国 の国債も下げた。イタリア総選挙はいずれの勢力も安定多数を確保でき ない結果となったことで、域内のソブリン債危機が悪化するとの懸念が 再燃した。

イタリア10年債利回りは1年2カ月ぶりの大幅上昇となった。選挙 では民主党のベルサニ氏の陣営が0.5ポイント未満の差で下院を制した が、上院はベルルスコーニ前首相率いる勢力が過半数に届かずとも他の 勢力を阻止できる議席数を確保した。スペインとポルトガルの国債も軟 調。一方、ドイツとフィンランドの国債は4営業日続伸。イタリアはこ の日、6カ月物証券を87億5000万ユーロ発行。落札利回りは昨年10月以 来の高水準となった。

ラボバンク・インターナショナルの債券ストラテジスト、リン・グ レアムテーラー氏(ロンドン在勤)は「不透明感のため、イタリア債相 場は大きく動いた」とし、「イタリア選挙の結果は市場の予想通りとは ならなかった。イタリアに関してはしばらくこう着状態が続く公算で、 そのため全ての周辺国の国債はドイツ債に対するスプレッド(上乗せ利 回り)が拡大している」と語った。

ロンドン時間午後4時42分現在、イタリア10年債利回りは前日比40 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.89%。一時は44b p上げ、2011年12月19日以降で最大の上昇となった。同国債(表面利 率5.5%、2022年11月償還)価格は3.165下げ105.08。

イタリア10年債の同年限のドイツ国債に対するスプレッドは50bp 拡大し344bp。一時は347bpと、昨年12月11日以来で最大となった。

ドイツ10年債利回りは前日比10bp下げて1.45%。これは1月3日 以来の低水準。フィンランド10年債利回りは8bp低下し1.66%。

英国債相場も上昇し、10年債利回りはここ1カ月で初めて2%を下 回った。イタリアの選挙結果を受け、比較的安全とされる英国債の需要 が高まった。

利回りはロンドン時間午後4時27分現在、前日比11bp低下 の1.97%。一時は1.96%と、1月24日以来の低水準を付けた。同国債 (表面利率1.75%、2022年9月償還)価格は0.93上げ98.085。

原題:Italian Bonds Slide on Inconclusive Elections; German Bunds Gain(抜粋) Gilts Rise on Italy Vote Concern, 10-Year Yield Drops Below 2% (抜粋)