躍進の「五つ星運動」、各党と距離を置き再選挙に備える

20年前に与党幹部の腐敗に皮肉を浴 びせたとしてイタリアのテレビ番組に出演できなくなった元コメディア ンのベッペ・グリッロ氏は、24、25両日の総選挙で同氏が始めた新党 「五つ星運動」が大きな躍進を果たしようやく報われた。

新人候補を集めた同党が票を伸ばしたことで、ベルサニ民主党党首 もベルルスコーニ前首相も新政権を樹立するために十分な票を得ること ができなかった。各党が主導権を握ろうと一時しのぎの連立を模索する 中、64歳のグリッロ氏は他党と距離を置き続け、再選挙に備える方針 だ。

グリッロ氏はウェブサイトに25日遅く掲載したビデオで、「もはや 彼らがわれわれを制止することはできなくなった。彼らがまた7、8カ 月居座り続け、そして災害を生み出すことになるかもしれない。だがわ れわれは状況をコントロールし続けるため、注視し取り組んでいく」と コメントした。

イタリア経済のマイナス成長が続く中、有権者は既成政党を拒否す るよう呼び掛けたグリッロ氏の主張に耳を傾け、同氏はユーロ圏の将来 をめぐる論争の中心人物となった。同氏を支持した有権者はドイツの主 張を盛り込んだモンティ首相が実施した緊縮策に反対している。

リーガル・アンド・ゼネラル・インベストメント・マネジメントの クレジット調査責任者ゲオルグ・グロズキ氏(ロンドン在勤)は「グリ ッロ氏は極めて本能的に感情と思考に訴えている。同氏に関し市場的観 点から前向きな何かがあるとすれば、同氏は他の政党があえて取り上げ ない重要な問題に真剣な議論を強いていることだ」と述べた。

グリッロ氏自身は有罪記録から議員にはふさわしくないとしてい る。同氏によれば、テレビ出演できなくなったのは国営放送のRAIで 当時のクラクシ首相をペテン師呼ばわりしたためだ。その後活動家とし て重視したのは汚職を見つけ出し、政府と企業における犯罪行為を非難 することだという。

原題:Grillo’s Anti-Austerity Wave Crashes Into Italian Parliament(抜粋)

--取材協力:Flavia Rotondi、Tommaso Ebhardt、Alessandra Migliaccio.

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