米国債:10年債利回り、11月以来の大幅低下-伊選挙結果受け

米国債相場は上昇。10年債利回りは 昨年11月以来の大幅な低下となった。イタリアの総選挙の開票予測で は、議会に過半数勢力が誕生しない可能性が高まり、逃避需要が強まっ た。

米10年債利回りは1カ月ぶりの水準に低下した。2年債入札(規 模350億ドル)も買い材料となった。プライマリーディーラー(政府証 券公認ディーラー)以外の直接入札者による落札比率が昨年10月以来の 高水準となった。4陣営が闘ったイタリア選挙では票が割れ、明確な結 果が出ずに再選挙が必要になる可能性があり、欧州市場が再び混乱する との懸念が高まった。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレクタ ー、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「この日の動きは 全てイタリア選挙が材料になっており、米国債買いを誘った。高水準の 債務を抱える欧州の主要国に関して懸念があるときは質への逃避が見ら れる」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時2分現在、10年債利回りは前営業日比10ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の1.86%。昨年11月7日以来の大幅な低下と なり、今年1月25日以来の低水準となった。同年債(表面利率 2%、2023年2月償還)価格は7/8上げて101 7/32。

30年債相場は2ポイント超上昇し、利回りは10bp低下の3.05%と 1月25日以来の低水準。

「突如、リスク回避に」

HSBCホールディングス証券部門の米金利ストラテジスト、ラリ ー・ダイヤー氏(ニューヨーク在勤)は「多くの市場参加者が弱気な見 通しを描いていたため、多くの損失覚悟の買い注文が誘われた。年初は 大半の投資家が金利上昇を見込み、売り持ちにしていた。今、突如とし て再びリスク回避の動きとなっている」と指摘した。

財務省が実施した2年債入札の結果によると、最高落札利回り は0.257%。市場予想は0.258%だった。投資家の需要を測る指標の応札 倍率は3.33倍と、2011年7月以来の低水準。過去10回の平均は3.83倍。

プライマリーディーラー以外の直接入札者の割合は31.6%となっ た。過去10回の平均は18.84%。

海外の中央銀行を含む間接入札者の比率は22%。過去10回の平均 は28.13%だった。

「価値を求めるなら長期債」

ナビゲート・アドバイザーズ(コネティカット州スタンフォード) のマネジングディレクター、トーマス・ディガロマ氏は「金利水準を考 えると、これらの証券を購入する理由は減ってきている。高い価値を求 めるなら、より長期の証券を購入すべきだろう」と語った。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、 2年債の年初からのリターンは0.03%。昨年は0.28%だった。

ジェフリーズ・グループの政府債エコノミスト、トーマス・サイモ ンズ氏は「入札は全般に最近の2年債入札と同程度の結果となった。応 札倍率はやや低かったが、落札利回りの水準とバイサイドの応札が強い ことを考えれば、なお良い内容だ」と述べた。

財務省は今週、総額990億ドルの中長期債を発行する。26日には350 億ドル相当の5年債、27日には290億ドル相当の7年債の入札を実施す る。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は26日午前10時か ら上院で、27日には下院で証言する。

原題:U.S. 10-Year Yield Falls Most Since November on Italy’s Vote(抜粋)

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