米国の強制的な歳出削減、今週末に迫る-影響や行方Q&A

米議会が歳出の強制削減措置の開始 を避けるのに残された時間は、あと4日だ。これまでのところ、オバマ 大統領と議会共和党が今週この問題で歩み寄る兆しはほとんど見られな い。強制削減と交渉の現状についてQ&A形式でまとめた。

-歳出の強制削減とは

3月1日から始まる連邦予算の自動的な削減のことで、2013会計年 度(12年10月-13年9月)の最後の7カ月分から850億ドル(約8兆 円)相当を、向こう9会計年度で1兆2000億ドル相当を減らす。その半 分は国防費で、残りは他の連邦機関予算が対象。

-3月1日に直ちに影響が出るのか

恐らく多くの場合、すぐに影響が出ることはない。各連邦機関は今 会計年度の開始後5カ月間、予算案の修正に備えた計画を立てる時間が あった。一部政府機関の閉鎖などを招いた1995-96年の状況とは異な る。

-政府サービスへの影響

国防総省は最大80万人の文官に無給での休暇取得を命じることにな る。ただ職員には30日間の通知期間が必要。連邦航空局(FAA)や運 輸保安局(TSA)の職員が削減されれば、空港業務の遅延などが起き る可能性がある。児童の養育費関連の歳出や住宅補助なども削減される もよう。

-特に影響が予想される分野

ラフード運輸長官は21日、FAAが100余りの航空管制塔を閉鎖す る可能性があると発言。ナポリターノ国土安全保障長官は14日、沿岸警 備隊の北極圏での活動を3分の1削減することになると述べた。

-経済的な影響

議会予算局(CBO)は、強制削減により米国の雇用者数が年末ま でに75万人減少すると試算している。

-民主党の主張

オバマ大統領や民主党議員は、強制削減に代わる措置として増税と 歳出削減の組み合わせを提案している。同大統領は、税法改正やヘルス ケア・プログラムの一部縮小などを含む、より広範な予算合意を目指し ている。

-共和党の主張

共和党側は、1月2日に高所得者向けの税率が引き上げられたこと を指摘して追加的な歳入引き上げ策を受け入れる考えはないとし、歳出 削減のみで対応すべきだとしている。特にメディケア(高齢者向け医療 保険制度)やメディケイド(低所得者向け医療保険制度)などの給付金 制度に切り込むべきだと主張する。

-議会の採決

上院は、歳出削減を14年1月まで先送りする案(1100億ドル規模) について今週にも採決を行う。同案は農家への補助の一部停止など半分 を歳出削減で賄う。また、高額所得者に最低30%の実効税率を課す「バ フェット・ルール」などの増税案も組み合わされている。共和党は採決 を阻止する見込み。

-下院の対応は

ベイナー下院議長(共和、オハイオ州)は、上院を通過した案は全 て検討すると言明。下院は昨年、自動的な歳出削減時期を遅らせる法案 を2度にわたって通した。これらの法案は1月3日の新議会招集で失効 した。

--取材協力:Brendan McGarry、Larry Liebert、Heidi Przybyla、Roger Runningen.

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