シャープ:鴻海の出資交渉、3月に終結の公算、合意に至らず-関係者
Mariko Yasu、Tim Culpan経営再建中のシャープが提携先であ る台湾・鴻海精密工業と進めてきた出資受け入れの条件見直し交渉は、 3月26日の期限までに合意に至らないまま終結する公算が強まった。事 情に詳しい2人の関係者が明らかにした。
関係者の1人はシャープ株価の低迷を受けた価格見直し交渉の妥結 は難しいとの見方を示した。もう1人の関係者によると、経営に関与し たいとする鴻海の意向や事業戦略に関する考え方の違いも障害となって いる。シャープ幹部は昨年11月に、交渉が3月の期限までにまとまらな かったとしても継続は可能だと述べていた。
シャープは昨年3月、鴻海グループ4社を引受先として1株当た り550円で約669億円の第三者割当増資を実施する資本提携に合意。しか し、業績悪化による同社株価の下落から見直し交渉を行ってきた。シャ ープ株価は同10月に143円(終値ベース)の安値を付け、22日の終値 は310円となっている。提携合意に盛り込まれたシャープの大阪・堺工 場運営会社への鴻海側の出資については、同7月に完了していた。
毎日新聞の23日付朝刊はシャープが鴻海との出資交渉をいったん打 ち切る方針を固めたと報道。同日の産経新聞はシャープが公募増資など で最大2000億円規模の資本増強を行う検討に入ったと伝えた。いずれも 情報源は明示していない。
シャープ広報の中山みゆき氏は、ブルームバーグの電話取材に対 し、鴻海との交渉や資本増強については同社が発表したものではなく決 定した事実もないとコメント。鴻海広報のルイス・ウー氏は、シャープ との交渉は続いており、今後のスケジュールは全く未定だと述べてい る。
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