米国訪問中の安倍晋三首相は22日午 後(日本時間23日午前)、ワシントンで記者会見し、オバマ米大統領と の日米首脳会談でTPP(環太平洋連携協定)は聖域なき完全撤廃が前 提でないことが明確になったとして、与党からの一任を取り付けた上 で、近く交渉参加について最終判断する考えを明らかにした。

首相は日米首脳会談でTPPについて「最終的な結果は交渉の中で 決まっていくものであり、交渉参加に先だって一方的にすべての関税を 撤廃することをあらかじめ約束することを求められていない」ことを確 認した、と説明。その上で、「大統領との議論を踏まえ、私は聖域なき 関税撤廃が前提ではないとの認識に立った」と語った。

自民、公明両党から今後の対応について政府に一任を取り付けた上 で、「なるべく早い段階で決断したい」との考えも明らかにした。

自民党は昨年12月の衆院選で掲げた政権公約で「聖域なき関税撤 廃」を前提にする限り、TPP交渉参加に反対する方針を明記してい た。自民党の有志議員で作る「TPP参加の即時撤回を求める会」は19 日の決議で、「極めて慎重かつ毅然とした対応がなされなければならな い」と指摘していた。

尖閣諸島

首相は会見で、日本が実効支配している尖閣諸島について「領土問 題は存在しない。そして同時にわれわれはこの問題をエスカレートさせ るつもりもない、ということははっきりと言いたい」と明言した。

中国共産党の習近平総書記について「同世代の指導者としていろん なことを話す機会があればいいと思っている。対話の窓は、対話のドア は常に開かれている」と述べ、首脳会談実現に意欲を示した。

北朝鮮の核実験については日米首脳会談で「追加的制裁を含む新た な国連安全保障理事会決議を速やかに採択するなど断固とした措置を取 るべく引き続き連携することを確認した」と指摘。金融制裁に関して 「日米間で緊密に協力していく」ことでも一致したという。

一方、安倍政権の経済政策について自ら大統領に説明し、歓迎され たことを明らかにした。

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