イタリア選挙:ベルサニ、モンティ連立か再選挙か-予測検証

イタリアで24、25日に行われる上院 (定数315)および下院(同630)選挙の結果とその後の連立の枠組みに ついて、アナリストが想定する主要なシナリオをまとめた。最初の出口 調査は25日の投票時間が終了する午後3時(日本時間同11時)直後に公 表される。

◎ベルサニ、モンティ連立の可能性が50-60%:

ベルルスコーニ前首相が上下両院で勝利することは「引き続き非常 に考えにくい」。中道右派陣営が下院を押さえる可能性はわずかにある が、上院での勝利はあり得ない。民主党のベルサニ党首を中心する中道 左派とモンティ暫定首相が率いる中道勢力の連立の可能性が50-60%。 しかし、この連立政権は「野心的な構造改革」をほとんど推進できない だろう。上院は20-30%の確率でこう着状態となりそうだ。(ユーラシ ア・グループのアナリスト、ペテル・セレッティ氏ら:12日付)

◎ベンドラ知事が波乱要因:

最も可能性が高く、最も望ましいシナリオは、ベルサニ、モンティ 両陣営による連立だ。しかし、この枠組みが安定多数を確保できない場 合、ベルサニ氏と連携するプーリア州のベンドラ知事率いる党が拒否権 を行使するリスクがあり、3者の協議は容易でない。(ウニクレディト のエコノミスト、ロレダナ・フェデリコ氏:7日付)

◎大連立か再選挙も視野に

上院でいずれの陣営も絶対多数を確保できない場合、「大連立ある いは再選挙の可能性」が出てくる。主要3政党で構成し、モンティ氏が 主導する新たな連立政権は「分裂傾向が強まる」と予想される。最悪の 場合、早ければ初夏に再選挙実施もあり得る。これは「不安定な政治情 勢が長期化し、改革がさらに遅れる」ことを意味する。(バンク・オ ブ・アメリカ・メリルリンチのエコノミスト、ラファエラ・テンコニ氏 ら:7日付)

◎連立の意見集約は可能か:

ベルサニ、モンティ両陣営による連立が「最善の結果」だが、「重 要な構造改革で意見を集約できるかどうか」という問題が残る。金融市 場は、雇用市場の二重構造の緩和と非貿易サービス部門の競争力強化、 効率の悪い行政の改善、資産売却による債務削減を実現する戦略に、特 に注目することになろう。(バークレイズのエコノミスト、ファビオ・ フォイス氏ら:8日付)

◎最悪の救済要請シナリオも:

ベルサニ、モンティ陣営を中心に他の少数政党の参加も場合によっ て受け入れざるを得ない「不安定な」連立政権の誕生が基本シナリオ だ。このため、再選挙が実施されるリスクは大きい。人気コメディアン のベッペ・グリッロ氏が主導する「五つ星運動」の「大勝」、あるいは ベルルスコーニ陣営が勝利する場合、イタリア国債のスプレッドに圧力 がかかるほどの不安が市場を覆い、欧州中央銀行(ECB)の国債購入 プログラム発動を申請する完璧な口実をイタリアに与えることになろ う。イタリアに救済要請を促すという意味では、この最悪のシナリオが 「逆説的」ではあるが、ベストシナリオになる。(メディオバンカのア ントニオ・グリエルミ氏:18日付)

ベルルスコーニ前首相への支持を世論調査は4ポイント程度過小評 価している。ベルルスコーニ氏が勝利する驚くべき結果となり、その後 の政権運営を誤れば、最悪の場合、市場が強烈な圧力にさらされ、イタ リアが救済要請に追い込まれる危険もある。(JPモルガン・チェース のアナリストら:4日付)

原題:Italy’s Bersani May Need Post-Vote Deal With Monti: Scenarios(抜粋)

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