日本株は反落、資源中心売り-米量的緩和の懸念、中国急落も

東京株式相場は反落。前日の海外貴 金属、原油先物相場が大きく下げたことが嫌気され、鉱業や非鉄金属、 商社など資源関連株が売られた。米国の金融量的緩和が早期に縮小する との懸念もあり、金融、鉄鋼など素材関連株も下落。不動産規制の強化 懸念で中国株が急落した午後に、日本株の下げ基調も強まった。

TOPIXの終値は前日比10.84ポイント(1.1%)安の962.86、日 経平均株価は159円15銭(1.4%)安の1万1309円13銭。

パインブリッジ・インベストメンツの前野達志執行役員は、日本銀 行の総裁人事や日米首脳会談を前にした「一休みの期間に入っている」 と指摘。4月にかけて一段高になるとの見方は変わっておらず、相場は 過熱局面から「巡航速度での上昇局面に落ち着いているだけで、大きな 調整があるとは見ていない」としていた。

米連邦準備制度理事会(FRB)が20日に公表した連邦公開市場委 員会(FOMC)の1月29-30日開催分の議事録によると、委員の数人 は景気見通しの変化などに応じ、資産購入のペースを変える準備をすべ きと強調。「雇用市場が大幅に改善したと判断する前に、資産購入を縮 小もしくは停止することもあり得る」との見解を示した。

中国急落受け午後一段安に

米国株が下落した流れを受け、きょうの日本株には朝方から売りが 先行。その後も、政府が不動産価格の抑制方針を発表し、中国株が大幅 安となった影響が波及、日経平均、TOPIXとも午後の取引で下げを 広げた。東証1部33業種では保険、非鉄金属、鉄鋼、鉱業、パルプ・ 紙、証券・商品先物取引、銀行、機械、卸売など31業種が下落。

中国政府は20日、過度に速いペースで不動産価格が上昇している都 市が住宅購入制限を実施していなければ、速やかに導入する必要がある との声明を発表した。声明によれば、省都や直轄市は新築住宅のコスト を「基本的に安定した」水準に維持するため、年間価格抑制目標を公表 する必要がある。

鉱業など資源関連に関しては、前日のニューヨーク原油先物相場 が2.3%安と3カ月ぶりの大幅安、ファンドの持ち高整理観測でNY金 先物が1.6%安の5日続落となるなど、海外商品市況の下落が嫌気され た。金市場では前週、資産家のジョージ・ソロス氏が昨年10-12月に金 の上場取引型金融商品の持ち高を減らした事実が米証券取引委員会への 届け出で明らかになっている。

建機やアップル関連も売り

個別ではコマツ、日立建機が下落。米キャタピラーが当局への提出 書類で、世界のリテール機械販売の落ち込みが加速したことを明らかに し、建機業界の厳しい環境が懸念された。筆頭株主のソニーが保有株式 の一部をドイツ証券に譲渡するエムスリーも、需給悪化懸念で急落。

村田製作所、太陽誘電、シャープなどアップル関連株の一角も安か った。アップル製品を受託生産する富士康科技集団(フォックスコン) が中国での人員採用を凍結したことが明らかになる材料があり、前日の 米国市場でもアップル株は6日続落していた。

一方、業種では空運、その他製品の2業種が上昇。個別では、北米 の生産問題は最悪期を脱したとし、ゴールドマン・サックス証券が目標 株価を上げたユニプレスが大幅高。早ければ14年末に北米でがんの再発 と転移を防ぐ薬の承認を申請する、と21日付の日本経済新聞朝刊で報じ られた大日本住友製薬も高い。ボーイング社が787型機の改善策を米 連邦航空局に提示する見通しとなった影響で、ジーエス・ユアサコーポ レーションも買われた。

東証1部の売買高は概算で27億2791万株、売買代金は1兆7835億 円、値上がり銘柄数は563、値下がり1020。国内新興市場では、ジャス ダック指数が0.2%高の67.34と4日続伸、東証マザーズ指数が2.4%高 の516.55と3日続伸した。