JPモルガンなど4大米銀の資産、米GDPにほぼ匹敵

JPモルガン・チェースやバンク・ オブ・アメリカ(BOA)などの米銀には、自動車のサイドミラーに映 る風景のように「実際の規模は見掛けよりも大きい」と警告する注意書 きが必要かもしれない。

米連邦預金保険公社(FDIC)のトーマス・ホーニグ副総裁が目 指すデリバティブ(金融派生商品)と簿外資産の会計基準強化が適用さ れた場合、4大米銀の資産額は公表している数字の倍に膨らみ、米国の 国内総生産(GDP)にほぼ匹敵する規模になることがブルームバーグ の集計データで示されている。

ホーニグ副総裁はインタビューで、「デリバティブのような投資を 融資やキャリーリスクと同様にバランスシートに反映させることで、リ スクエクスポージャー(リスク投資)の実態がより明確になる」と発言 した。

米国の会計ルールで米銀が計上を義務付けられるデリバティブは、 欧州の銀行と比べると少なく、不動産ローン関連債券の大部分をバラン スシートから外すことも認められている。これが金融機関の直面するリ スクの過小評価につながり、必要な資本額の評価に影響を与える可能性 もある。

デリバティブと不動産ローンの証券化に国際基準を適用した場合、 昨年7-9月(第3四半期)のデータで見た4大米銀の資産は、JPモ ルガンとBOA、ウェルズ・ファーゴが倍になり、シティグループ も60%増える。JPモルガンの資産額は4兆5000億ドル(約420兆円) と現在の2兆3000億ドルから大きく膨らみ、英銀HSBCホールディン グスとドイツ銀行(いずれも約2兆7000億ドル)を追い抜くことにな る。

また、JPモルガンとBOA、シティが資産規模で世界の3大銀行 に躍り出るほか、ウェルズ・ファーゴも世界6位となる。4大米銀の資 産合計額は14兆7000億ドルと昨年の米国のGDPの93%に達する計算 だ。ただ、銀行システム全体の資産額はGDPとの比較では170%とド イツの326%よりも低い水準にとどまる。

原題:U.S. Banks Bigger Than GDP as Rift Over Accounting Masks Risks(抜粋)