日本株は昨年来高値、独景況改善し広く買い-1万1500円場面

東京株式相場は上昇。TOPIX、 日経平均株価ともに昨年来高値を更新した。ドイツの景況感が大幅に改 善したことを好感し、電機や輸送用機器など輸出関連株が高く、アナリ ストが投資判断を引き上げたパルプ・紙株のほか、電力や陸運、保険な ど内需関連株、原油先物高を受け石油・石炭製品株も買われた。

TOPIXの終値は前日比10.09ポイント(1%)高の973.70、日 経平均株価は95円94銭(0.8%)高の1万1468円28銭。日経平均は一時 1万1510円52銭と2008年9月30日以来、4年5カ月ぶりに日中ベースで 1万1500円に乗せる場面もあった。

ベイビュー・アセットマネジメントの高松一郎運用第2部長は、米 国景気が好調で、中国にもしばらく悪材料はなく、「日本株の上昇トレ ンドはしばらく続く」と指摘。ただ、足元で売買代金が減ってきてお り、「短期的な調整には警戒している」と話していた。

ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が19日に発表した2月の 独景況感指数は48.2と、前月の31.5から上昇。ブルームバーグがまとめ たエコノミスト予想の中央値(35.0)も大きく上回り、2010年4月以来 の高水準となった。これを受け、19日のストックス欧州600指数は前日 比1.1%高と4日ぶりに反発、米国株も堅調だった。

日銀人事、外債購入にらみ為替定まらず

きょうの日本株は、海外株高に加え、日本銀行の総裁人事をめぐる 一部報道を受けて為替が円安に振れたことから、朝方から輸出や資源、 金融株中心に幅広い業種に買いが先行した。ただ買い一巡後は、円が反 転したほか、22日の日米首脳会合など重要イベントを前に様子見姿勢も 強く、上値の重い展開だった。

白川方明日銀総裁の後任選びで、候補は岩田一政日本経済研究セン ター理事長、岩田規久男学習院大学教授、黒田東彦アジア開発銀行総 裁、伊藤隆敏東大教授の4氏に絞られたとの見方が有力になっている、 と読売新聞が20日付で報じた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の 藤戸則弘投資情報部長は、「目先の日本株市場は、日銀総裁人事に絡ん だニュースフローに振り回される」と言う。

午後に円高方向に為替が反転した際には、安倍晋三首相がきょう午 後の参院予算委員会の答弁で、官民外債ファンドの必要性が薄まってき ている、と発言したことなども影響を及ぼした。

紙パが上昇率1位、電力も堅調

東証1部33業種は紙パ、電気・ガス、保険、石油・石炭、陸運、そ の他金融、化学、電機、輸送用機器など29業種が高い。紙・パに関して は、値上げ実施で来期増益を達成する可能性が高いとし、三菱Uモルガ ン証が投資判断を「オーバーウエート」に上げる材料があった。

資源関連の材料では、前日のニューヨーク原油先物が0.8%高と反 発。電力株をめぐっては、22日のオバマ米大統領との会談で、安倍晋三 首相は2030年代に原発稼働ゼロを目指すとした民主党政権の目標の見直 しを伝える、と20日付の日本経済新聞朝刊が報道。また、四国電力はき ょう午前、家庭向け電気料金の平均11%の値上げを政府に申請した。

個別では、4月の国内生産台数を従来計画より1割上積みする方針 を固めた、と日経新聞が報じたトヨタ自動車が上昇。クレディ・スイス 証券が投資判断を「アウトパフォーム」に上げたキヤノン、ブラザー工 業、セイコーエプソンも高い。

一方、業種では鉄鋼、ゴム製品など4業種が下落。個別では、政府 が保有する同社株の放出が数日中に開始される見込み、とロイター通信 が19日に伝えたJTが軟調。公募増資などで資金を調達する荏原も、1 株価値の希薄化懸念から急落し、仏ダノンの幹部がウェブキャストで、 敵対的買収の可能性を否定したヤクルト本社も安い。

東証1部の売買高は概算で28億2282万株、売買代金は1兆8543億 円、値上がり銘柄数は1316、値下がり291。国内新興市場では、ジャス ダック指数が1.5%高の67.22と3日続伸、東証マザーズ指数は2.3%高 の504.44と続伸した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE