債券は反落、米債下落や株高が重し-20年債入札控えて超長期債安い

債券相場は反落。前日の米国債相場 が下落したことや日米株高が重しとなった。あすの20年国債入札に向け た売りから超長期債が安い。

東京先物市場で中心限月の3月物は、前日比4銭安の144円34銭で 始まり、いったんは3銭高の144円41銭を付けたが、その後は売りが優 勢になり、144円30銭まで下落。午後の開始後に144円40銭に上昇した が、その後は伸び悩んで、終値は3銭安の144円35銭と4営業日ぶりに 反落して引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の327回債利回 りは1ベーシスポイント(bp)高い0.745%で始まり、その後は0.74%で 推移した。5年物の108回債利回りは0.5bp高い0.135%。20年物の141回 債利回りは1.5bp高い1.755%。30年物の37回債利回りは1.90%と、昨 年12月12日以来の低水準で始まったが、その後は水準を切り上げ、午後 は1.5bp高い1.92%に上昇している。

大和証券の山本徹チーフストラテジストは、米連邦公開市場委員会 (FOMC)議事録では量的緩和第3弾での買い入れ停止や減額の議論 が活発化していた可能性があり、米金利に上昇バイアスが掛かっている と指摘。「国内では大胆な緩和期待があるものの、さすがに気持ち悪い 水準まで金利が下がっており、買い進むには力不足だ」とも話した。前 日の5年債入札では最高落札利回りが過去最低の0.125%となった。

19日の米国株相場は上昇。S&P500種株価指数は5年ぶり高値を 記録した。一方、米債相場は下落。株高が重しになった。米10年債利回 りは3bp高い2.03%程度に上昇した。

20日の東京株式相場も上昇。TOPIX、日経平均株価ともに昨年 来の高値を更新した。

20年債入札、需要あるとの見方

財務省はあす21日、20年国債(2月発行)の入札を実施する。表面 利率(クーポン)は前回債と同じ1.7%か、0.1ポイント高い1.8%とな る見込み。発行額は1兆2000億円程度。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、超長期債の需給 はそれほど良くなく、上値を追って買う向きいないと指摘。ただ、利回 り曲線上で20年ゾーンは割安だとし、あすの入札では証券会社の在庫需 要や投資家の平準買いが見込まれると話した。大和証の山本氏も、「10 年債では利回りが足りない金融機関もあり、超長期債を買わざを得なく なる人が多いのではないか」として、無難な入札になると予想した。

日本銀行の森本宜久審議委員は20日午後、高知市内で記者会見し、 金融政策運営について、できるだけ早期に2%の物価目標の実現を目指 すとし、決定会合でその都度、追加緩和が必要か判断すると述べた。

日銀総裁人事

一方、安倍晋三首相は参院予算員会で、日銀総裁人事について、国 際金融の中で発信、説得できる人物が必要だとし、訪米後に検討する考 えを示した。

20日付の読売新聞は、次期日銀総裁として岩田一政、岩田規久男、 黒田東彦、伊藤隆敏の4氏に絞られたとの見方が有力と報じた。三井住 友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、「残りは金融緩和に積極的 な候補」だとし、債券相場への影響は限定的との見方を示した。

安倍首相はまた、官民外債ファンドについて、必要性は相当薄まっ てきていると発言。麻生太郎財務相も財務省として外債を買うつもりは ないと発言した。これらの発言を受け、午後の外国為替市場では円買い が強まり、円は対ドルで3営業日ぶり高値となる1ドル=93円14銭を付 けた。

--取材協力:池田祐美、船曳三郎. Editors: 山中英典, 青木 勝

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