過去最大の貿易赤字、予想上回る-輸出増加も円安で輸入額膨らむ

1月の日本の貿易収支は過去最大の 赤字となり、額は事前予想を上回った。中国の春節休暇が2月中旬にず れ込んだことなどから、輸出額が前年比で8カ月ぶりにプラスとなった ものの、円安の影響で燃料を中心に輸入額が大幅に増加した。

財務省が20日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出 額は前年同月比6.4%増の4兆7992億円、輸入額は同7.3%増の6兆4286 億円だった。これによって貿易収支(原数値)は1兆6294億円の赤字と なった。前年1月は1兆4815億円の赤字(確報)だった。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査による予想中央値 は、輸出額が5.6%増、輸入額は同2.1%増で、1兆3796億円の赤字。

みずほ証券の河上淳マーケットエコノミストは発表後のリポート で、原油や液化天然ガス価格の高止まりで輸入額が膨らみやすいことに 加え、円安がこれをさらに押し上げていると指摘。その上で「当面は鉱 物性燃料の輸入額が高い水準を維持する可能性が高い」とみている。

輸出は、有機化合物(前年同月比31%増)や自動車部品(同16% 増)などが増加要因となった。地域別ではアジア向けが同8.4%増と8 カ月ぶりに拡大し、うち中国は同3.0%増だった。米国向けも同11%増 と2カ月ぶりに増えた。欧州連合(EU)向けは同4.5%減だった。

主力の自動車は、中国向けが日中間の領土問題を背景に、前年同月 比60.4%減の大幅な減少が続いている一方で、米国は同10.5%増と回復 基調にある。ロシアと中東もそれぞれ同26.3%、同14%増加した。

輸入価格が大幅増加-石油・ガス

輸入は円安の余波を受け、石油製品が前年同月比34%増、液化天然 ガスが同11%増と、価格ベースで大幅に伸びた。1月の為替レート平均 値は1ドル=86.93円と同12.4%の円安だった。

季節調整済みの前月比では、1月の輸出額は3.6%増と2カ月連続 で増加。輸入額も同1.4%増と3カ月連続で増え、貿易収支は6789億円 の赤字だった。

みずほ総合研究所の前川亜由美シニアエコノミストは発表前のリポ ートで、春節休暇の日程的なずれから輸出金額の前年比がプラスに転化 すると予想。一方で「1月は日本企業の稼働日数が少なく、元々、貿易 収支は悪化しやすい」との見解を示していた。

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