GCA佐山氏:日本企業の海外M&A過去最高に-IT業界主導

独立系M&A(企業の合併・買収) 助言会社、GCAサヴィアングループの佐山展生取締役は、2013年の日 本企業による海外企業買収などクロスボーダー型M&Aについて、成長 が続くIT業界を中心に、案件総額で約1072億ドル(8兆5200億円)と 過去最高を記録した昨年を超える可能性があるとの見方を示した。

佐山氏(59)はインタビューで、今年のクロスボーダー型のM&A 市場は、突発的な事象が発生しない限り「12年を下回る理由はない」と 述べ、世界的に市場が拡大しているスマートフォン関連などの「IT業 界」で、「ネットワークや技術を持った海外企業の買収が増える」と予 想。飲料・食品や医薬品、小売り、銀行業界にも注目している。

日本では少子高齢化に伴う国内市場の縮小懸念もあり、海外に活路 を求める企業のクロスボーダー型M&Aが活発化している。19日も総合 金融大手のオリックスが蘭大手銀行の資産運用子会社買収を発表した。 この案件は総額2402億円でオリックスにとっては過去最大、日本企業に よる買収では今年最大の規模となった。

ブルームバーグ・データによると、12年の日本企業による海外企業 の買収は総額1072億ドル(8兆5200億円)と過去最高だった。ソフトバ ンクが米携帯電話3位スプリント・ネクステルの買収(201億ドル)や エアコン最大手ダイキン工業による米首位グッドマン・グローバルの買 収(37億ドル)など大型案件が相次いだ。

GCAの佐山氏は最近のM&Aの牽引役として、ソフトバンクの孫 正義氏やファーストリテイリングの柳井正氏、オリックスの宮内義彦最 高経営責任者(CEO)、ダイキン工業の井上礼之氏らを挙げ、今年も こうした「意思決定できる経営者」の活躍に期待感を示した。

GCAはダイキン工業のM&Aアドバイザリーとしてグッドマン買 収を取りまとめた。GCAの12年12月期連結純利益は前年同期の2倍以 上となる13億円だった。佐山氏は「目標の高い経営者は強力なリーダー シップを発揮して意思決定が速いので、M&A成立の確率が高くなる」 とみている。インタビューは15日に行った。