2月20日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル上昇、円は対ユーロ高い-FOMCで見解割れる

20日のニューヨーク外国為替市場ではドルが主要16通貨のうち過半 数に対して上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC、1月29-30日 開催)の議事録で数人が資産購入のペースを変える準備をすべきだとの 見解を述べたことに反応した。

ドルは対ユーロで続伸。議事録で資産購入をめぐり参加者の意見が 分かれていることから、資産購入策がドルの価値を損ねるとの懸念が緩 和された。

RBSセキュリティーズの為替ストラテジスト、ブライアン・キム 氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は「こうした当局者の協議 を受けて一部投資家は最初ややタカ派だと受け止めるかもしれない」と 述べた上で、「その一方で早急な緩和策の縮小に警戒感を示す当局者も いた。残念だが今の時点では方向性が定まっていない」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで0.8%上昇して 1ユーロ=1.3283ドル。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=93円57 銭。円は対ユーロで0.8%上げて1ユーロ=124円28銭だった。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は一時3カ月ぶり高水準に上昇した。FOMC議事録によると、 数人が「景気見通しの変化もしくは資産購入の効果とコストに対する評 価の変化に応じて、委員会は資産購入のペースを変える準備をすべきだ と強調した」と記された。

今回の議事録では失業率7.9%の雇用市場が「大幅」に改善するま で資産購入を続けるというバーナンキFRB議長主導の政策をめぐり当 局者の間で意見が割れたことを示している。

会合では数人が早い段階で資産購入の停止が必要になる可能性があ ると述べた一方、時期尚早の緩和策の縮小や停止に対して警戒感を示す 当局者もいた。

キム氏は「両方の意見がある」と話した上で、「資産購入の先行き を議論しているということは、これがますます普通の議題になりつつあ るということも考えられる」と指摘した。

この日のドル指数は0.7%上昇して81.035。一時は昨年11月21日以 来高水準となる81.116をつけた。

ポンド大幅安

英ポンドは対ドルで大幅安、一時31カ月ぶり安値まで売り込まれ た。イングランド銀行(英中央銀行)は今月7日に開いた金融政策委員 会(MPC)で追加緩和策を検討していたことが材料となった。

20日公表の議事録によると、キング総裁とフィッシャー委員、マイ ルズ委員は資産購入枠を250億ポンド引き上げて4000億ポンドとするこ とを主張した。ただ会合では6対3で現行水準の3750億ポンドで維持す ることが決定した。

ポンドは対ドルで1.2%安。対ユーロでは0.4%下げた。

円は対ユーロで上昇。安倍晋三首相が20日午後の参院予算委での答 弁で、官民外債ファンドについて、必要性は相当薄まってきていると発 言したことに反応した。

21日から予定される安倍首相の訪米に財務省の中尾武彦財務官が同 行する。首相はオバマ米大統領と首脳会談を行う。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は今年に入ってから6.6%安。ユーロは2.3%上昇、ドル は1.5%上昇となっている。

原題:Dollar Advances as Fed Officials Consider Varying Bond Purchases(抜粋)

◎米国株:反落、FOMC議事録が見解の相違示し-アップルが下落

米株式相場は反落。S&P500種株価指数は昨年11月以来の大幅安 となった。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委 員会(FOMC、1月29-30日開催)の議事録を嫌気して売りが膨らん だ。議事録では資産購入のペース変更、停止あるいは継続について参加 者の見解が割れたことが明らかになった。

アップルが下落。同社製品を受託生産する富士康科技集団(フォッ クスコン)が中国での人員採用を凍結したことがきっかけ。予想を下回 る決算を発表した住宅建設大手のトール・ブラザーズは大幅安となっ た。キャタピラーも安い。リテール機械販売が減少した。オフィスマッ クスも下げた。同社はオフィス・デポに11億7000万ドルで身売りするこ とで合意した。

S&P500種株価指数は前日比1.2%安の1511.95で終えた。ダウ工 業株30種平均は108.13ドル(0.8%)下げて13927.54ドル。米証券取引 所全体の出来高は約75億株と、3カ月平均を22%上回った。

キャンビア・インベスターズ(デンバー)のブライアン・バリッシ ュ社長は電話インタビューで、「次の弱点や懸念材料がどこで発生し得 るのかを想像するのは難くない。それはFOMCが量的緩和プログラム から撤退する際に起こるだろう」と指摘した。

議事録

今回の議事録では、雇用市場が「大幅」に改善するまで資産購入を 続けるというバーナンキFRB議長主導の政策をめぐり当局者の間で意 見が割れたことを示している。

議事録によると、数人は資産購入は停止することもあり得るとし た。一方、他の幾人かの参加者は「資産購入の早過ぎる縮小や停止がも たらし得るコストも甚大だ」と主張した。月850億ドルの購入ペースの 変更を用意すべきとの声もあった。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数( VIX)は19%上昇の14.68と、2011年11月以降で最大の上げとなっ た。

ブルームバーグのデータによれば、S&P500種構成銘柄で1月8 日以降に決算を発表した413社のうち71%で利益が予想を上回り、66% で売上高が予想を上回った。

商品ファンドが清算に追い込まれているとの憶測が流れると、株価 は下げ足を速め、商品24銘柄で構成されるS&PのGSCIスポット指 数は1.1%下げた。S&P500種のセクター別では素材が2.8%安と、下 げが最もきつい。

アップル

アップルは2.4%安。フォックスコンは3月末まで新規雇用を停止 した。今年は春節(旧正月)の休暇から復帰した従業員が昨年よりも多 かったためという。同社広報担当のブルース・リュー氏が電話インタビ ューで明らかにした。同氏によれば、今回の決定は「アイフォーン5」 の生産には関連していない。

S&P住宅建設株指数は6.7%安と、昨年6月以来の大幅な下落。 構成する全11銘柄が下げた。1月の住宅着工件数(季節調整済み、年率 換算)では、一戸建て住宅の着工件数は前月比0.8%増の61万3000戸。 これは前回の景気後退期入り8カ月目に当たる2008年7月以来の水準。 ただ、全体の住宅着工件数は89万戸に減少し、市場予想を下回った。集 合住宅が大きく落ち込んだ。

トール・ブラザーズは9.1%下落。2008年12月以来の大幅安となっ た。

オフィス・デポは17%下落。オフィスマックスは下げに転じて終え た。前日は両銘柄とも上昇していた。統合後の新会社は売上高が合わせ て約180億ドルになる。ステープルズの昨年の売上高は240億ドル余りだ った。

原題:S&P 500 Retreats Most Since November as Fed Minutes Show Debate(抜粋)

◎米国債:もみ合い、10年債利回りは10カ月ぶり高水準付近で推移

米国債市場では10年債利回りが10カ月ぶり高水準付近で推移。米連 邦準備制度理事会(FRB)が20日公表した連邦公開市場委員会 (FOMC、1月29-30日開催)の議事録では、債券購入の縮小開始の 時期をめぐり当局者らの議論が続いていることが示された。

10年債はもみ合う展開。FOMC議事録によれば、毎月850億ドル という資産購入のペース変更、停止あるいは継続について参加者の見解 が割れた。朝方は、1月の住宅着工件数で一戸建て住宅の着工件数が増 加したことに反応し相場は下落した。2年債と10年債の利回り格差 は1.77ポイントと、4月以降での最大に接近した。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は「議事録を受けて朝方の売りが買い戻された。FOMC がさらに政策議論を続けており、行動が差し迫っている可能性は低いと 市場が認識したためだ」と分析。「経済は、FOMCに購入縮小の必要 性が生じるような脱出速度に達していない。経済が改善するまで、 FOMCはこれ以上はないといえるほどの緩和姿勢を続けるだろう」と 述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の2.01%。同年債(表面利率2%、2023年2月償還) 価格は5/32上げて99 29/32。

10年債利回りは一時2.05%に上昇。14日には2.06%と、昨年4月10 日以来の高水準に達していた。

FOMC議事録

議事録では、数人は「景気見通しの変化もしくは資産購入の効果と コストに対する評価の変化に応じて、委員会は資産購入のペースを変え る準備をすべきだと強調した」と記された。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏は「当初の市場の反応は、年末より前に資産購入ペースを減速 させる可能性が高まったという認識を反映したものだった」とした上 で、「同時に、他の幾人かが資産購入の早過ぎる停止に懸念を示したこ とも分かり、それが市場のバランスを取ったようだ」と続けた。

ニューヨーク連銀はこの日、2020年5月から23年2月に償還を迎え る米国債33億ドル相当を買い入れた。

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプション・ボ ラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は前日58.4と、15日 の59.1を下回った。

移動平均

未来アセット・グローバル・インベストメンツによれば、10年債利 回りの200日移動平均は18カ月連続で低下した後、横ばいとなってい る。同移動平均は4週間近く1.71%でほぼ変わらずの状態にある。

未来アセットの債券トレーダー、ウィル・ツェン氏は「米国債市場 には弱気のモメンタムが見られる」と指摘。「長期の移動平均は低下傾 向から横ばいへと変わってきた。大幅な上昇はないだろうが、ゆっくり とした上昇トレンドにはなる」と続けた。

原題:U.S. 10-Year Yield Close to 10-Month High as Fed Debates QE Pace(抜粋)

◎NY金:5日続落、過去13カ月で最長-景気懸念が後退で

ニューヨーク金先物相場は5営業日続落し、2011年12月以来最長の 連続安となった。米国や中国の経済に対する不安が和らぐ中、投資ヘッ ジとしての金需要が減退した。

1月の米住宅着工件数は、先行指標となる着工許可件数が08年6月 以来の高水準となった。中国最大の不動産関連ウェブサイトによれば、 同国の1月の住宅価格は上昇した。S&P500種株価指数は今年に入っ て6.9%値上り。金は同期間に5.8%下落している。資産家のジョージ・ ソロス氏は金に裏付けされた上場取引型金融商品(ETP)の持ち分を 減らしたことが、米政府への届け出で先週明らかになっている。

TEAMファイナンシャル・マネジメント(ペンシルベニア州ハリ スバーグ)のジェームズ・デーリー氏は電話インタビューで、「金相場 は壊滅的状況だ」と指摘。「世界経済に対する見方が変化しており、リ スクの高い資産に資金が流れている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比1.6%安の1オンス=1578ドルで終了した。5日続落は11 年12月29日以来の最長。

原題:Gold Has Longest Slump in 13 Months as Economic Concerns Ease(抜粋)

◎NY原油:反落、3カ月ぶり大幅安-貴金属の下げが波及

ニューヨーク原油先物相場は反落。3カ月ぶりの大幅安となった。 商品ファンドがポジションを手仕舞っているとの観測を背景とした貴 金属相場の下落につられる形となった。

原油は取引高の急増に伴い、午前11時7分までの12分間に

1.95ドル下げ、一時バレル当り93.92ドルをつけた。銀とプラチ ナ相場は下落、取引高は100日移動平均の2倍に膨らんだ。ガソリン 先物が続落したことも原油売りにつながった。ブルームバーグがまと めた調査によると、21日に発表される先週の米原油在庫は200万バ レル増加の見込み。

ショーク・グループ(ペンシルベニア州ビラノバ)のスティーブ ン・ショーク社長は、「とあるファンドが相場を荒らしているとのう わさがある」と指摘。「貴金属がひどい目にあっていて、それが原油 にも波及している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比2.20ドル(2.28%)安の1バレル=94.46ドルで終了。一日の 下げ幅としては昨年11月20日以来の最大で、終値では先月16日以 来の安値となった。3月限はこの日が最終取引日。4月限は1.88ド ル安の95.22ドル。

原題:WTI Oil Falls Most in Three Months on Fund Selling Speculation(抜粋)

◎欧州株:反落、高値警戒で-資源銘柄や無配のルフトハンザに売り

20日の欧州株式相場は反落。前日は3週間ぶり高値を付けていた。 資源銘柄が売られたほか、無配ないし減配計画を発表したドイツのル フトハンザ航空や英保険会社RSAインシュアランス・グループの下 げが目立った。

ストックス欧州600指数の下落に最も響いたのは英・オーストラ リア系鉱山会社、BHPビリトンの下げ。ルフトハンザはここ1年3 カ月で最大の値下がりを記録。手元資金を維持するため、2010年以 降初めて配当を停止すると発表した。減配を明らかにしたRSAイン シュアランスは約9年ぶりの大幅安。一方、フランスのセメントメー カー、ラファルジュは5カ月ぶり大幅高。アジアと南米で売上高が増 えた。

ストックス欧州600は前日比0.3%安の289.07で終了。前日 は1月29日以来の高値に達した。年初来では3.4%上げている。

PFAペンション(コペンハーゲン)のシニアストラテジスト、 ウィトルド・バーク氏は「米国同様、欧州でも政治リスクが高まりつ つあることに留意する必要がある」と発言。「中央銀行が株式投資を 強いるような状況の中で、相場は既に十分上昇しており、リスク意欲 は限界に近づきつつある」と続けた。

この日の西欧市場では18カ国中10カ国で主要株価指数が上昇 した。

原題:European Stocks Drop From a Three-Week High Amid Dividend Cuts(抜粋)

◎欧州債:スペイン債続伸、ラホイ首相の財政発言で-英独債は軟調

20日の欧州債市場ではスペイン国債が続伸した。同国の2012 年財政赤字が縮小したとのラホイ首相の発言を受け、財政立て直しへ の取り組みが機能しているとの楽観が高まった。

スペイン国債の10年物利回りは一時、3週間ぶり低水準を付け た。ラホイ首相は同国議会で、債務危機に伴う最悪の脅威は後退しつ つあると語った。ドイツ国債は下げ、10年債利回りは1週間ぶりの 高水準。50億ユーロ相当の10年債入札で需要が減った。ポルトガ ルは1年物証券入札で11億6000万ユーロ発行し、平均落札利回 りはほぼ3年ぶりの低水準となった。

DZ銀行(フランクフルト)のアナリスト、クリスティアン・レ ンク氏は「最悪期はまだ過ぎていないが、差し迫った問題は後退した とラホイ首相は指摘した」と発言。「首相は道のりがまだ極めて長く、 緊縮策を堅持する必要があるとも語った。スペイン国債の利回りから 判断すると、市場では発言内容が好感されたようだ」と語った。

ロンドン時間午後4時17分現在、スペイン10年債利回りは前 日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の5.18%。 一時は5.13%と、1月29日以来の低水準を付けた。同国債(表面 利率5.4%、2023年1月償還)価格はこの日、0.175上げ

101.68。昨年7月25日にユーロ導入後の最高となる7.75%を付 けて以来、2ポイント余り下げている。

ドイツ10年債利回りは前日比4bp上昇し1.66%。13日に は4日以来の高水準となる1.70%に達した。

英国債相場は下落。10年債利回りは2bp上昇の2.20%。一 時は9bp下げた。同国債(表面利率1.75%、2022年9月償還) 価格は0.15下げ96.15。

原題:Spanish Bonds Climb as Rajoy Says Deficit Narrows; Bunds Decline(抜粋) Pound Slumps to 15-Month Low Against Euro on Minutes; Gilts Fall (抜粋)

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