オリックス:蘭運用会社を2402億円で買収-手数料ビジネス強化

オリックスは蘭大手銀行ラボバンク の資産運用子会社ロベコを2402億円で買収すると発表した。運用会社の 買収は初めて。企業買収をてこに先進国などで進めている手数料ビジネ スを強化する。今回のロベコの案件はオリックスにとっては過去最大、 日本企業による買収では今年最大の規模となる。

発表によると、オリックスは8月をめどにロベコ株式約90%を取 得。一部は株式交換で支払いラボバンクと業務・資本提携を結ぶ。ロベ コは1929年設立で2001年にラボバンクが完全子会社化した。運用資産総 額は昨年末で1890億ユーロ(約23兆6680億円)。世界14カ国に約1600人 の社員を抱える。ラボバンクはロベコ株の約10%を継続保有する。

オリックスの宮内義彦会長兼最高経営責任者(CEO)は19日夕、 都内で開いた会見で、買収の目的として欧州地域の強化を挙げ、ラボバ ンクのアジア展開にも協力しながら地域的な相互補完関係を構築してい きたい意向を表明した。今後の買収戦略については「資本には余裕があ り、そこそこ大きな案件でも検討できる」とさらに意欲を示した。

オリックスは海外投資を成長戦略の柱に据えており、06年には米投 資銀行フーリハン・ローキーを約500億円で、10年には米債権回収レッ ド・キャピタルや米ファンド運営マリナー・インベストメント・グルー プも買収した。今回の案件規模は今年の日本企業による買収としては、 日立金属の日立電線買収(約653億円)を大きく上回る。

金融分野を拡大

ジャパンインベスト・グループの吉岡思朗アナリストは、「停滞し ていたオリックスの営業資産残高が拡大に向かうと思われるほか、過剰 資本で12月末のROEが7-8%に低迷する中、資本効率を上げる買収 で、非常に高く評価している」と指摘。「大きな買い物ながら得意とし ている金融周辺分野の拡大につながる点で面白い」とみている。

ラボバンクはリテール(個人向け)事業でオランダ最大手の名門銀 行。財務体質を一層強化するため16年までに狭義の中核的自己資本(コ アTier1)を14%に引き上げる目標を打ち出しており、非中核部門 と位置づけるロベコの売却を決めた。今回の買収では米ゴールドマン・ サックスがオリックス側の財務アドバイザーを務めた。

スタッツインベストメントマネジメントの大木昌光氏は、ロベコが 「世界で運用しているということはリサーチも世界的にしているという こと」で、オリックスの海外事業拡大に役立つと考えられ、「買収自体 の方向性は悪くない」と評価。ただ、オリックス全体の利益水準からみ ると運用業の利益貢献は限定的にとどまる可能性もあるという。

--取材協力:伊藤小巻, Editors: 平野和, 持田譲二

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