ヘッジファンドの資金がバミューダ往復-再保険会社通じ節税

著名ヘッジファンドマネジャーのジ ョン・ポールソン氏がニューヨークに構えるポールソン社の最高幹部は 昨年4月、現金約4億5000万ドル(約420億円)をいったんバミューダ に送った。

送金先は米ノースカロライナ州の海岸から650マイル(約1046キロ メートル)離れたバミューダ諸島に幹部らが設立していた再保険会社パ クレだ。だが同社は6月までに全額をニューヨークに送り返した。ポー ルソン社のファンドに投資するためだ。従業員のいないパクレの再保険 販売は業界標準と比べると極めて少ない。

バミューダの再保険会社を通じた資金の再利用で、ポールソン社の 幹部はあまり知られていない税制の抜け穴の合法的な活用が可能だ。個 人所得税を減らし、納税を数年先送りすることができる。

法律事務所キャドワレーダー・ウィッカーシャム&タフトのデービ ッド・ミラー弁護士(税制担当)は、「この種の再保険会社は米国の納 税者に無期限に税金の支払いを先送りすることを許している」と述べ、 「正当化されない恩恵だ」と指摘した。

米内国歳入庁(IRS)がヘッジファンド支援の再保険会社による 悪用と呼ぶ手法を取り締まると表明してから10年が経過したが、高名な 資金運用担当者が相次いでタックスヘイブン(租税回避地)に会社を設 立している。

ポールソン氏やSACキャピタル・アドバイザーズのスティーブ ン・コーエン氏、サード・ポイントのダニエル・ローブ氏は2011年以降 にバミューダで再保険会社を始めた。それより先にはグリーンライト・ キャピタルのデービッド・アインホーン氏がケイマン諸島に同じような 会社を設立している。

保険会社向けに保険を販売する再保険会社は巨額の資金を管理して おり、タックスヘイブンを通じ米国のヘッジファンド投資をするのに扱 いやすい事業体だ。

ポールソン氏(57)は、パクレを通じ税制面での恩恵にあずかる方 針かどうかについてはコメントを控えている。バミューダには法人税は ない。

--取材協力:Jesse Drucker、Richard Rubin、Katherine Burton、Saijel Kishan.

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