米国株ボラティリティ、大恐慌後で最大の低下-投信に資金流入

米株式相場の変動が大恐慌後で最も 大きく低下している。投資家心理の回復を示唆するものであり、強気相 場は5年目に突入する公算が大きい。

ブルームバーグの集計データによると、S&P500種株価指数の日 々の価格変動の平均は、2013年は0.43%と過去5年間の平均1.08%を下 回り、同様の比較では1930年代以降で最大の低下となっている。前回、 年間の平均が今年の水準まで低下したのは1995年で、同年にS&P500 種は34%上昇し、その後4年で2倍に値上がりした。1928年までデータ をさかのぼってみると、相場変動が非常に小さい年の上昇率は平均 で17%だった。

ボラティリティ(変動性)の低下に加え、年初1月のリターン が1997年以来最高となったため、弱気派は相場上昇の持続に伴い投資家 の慢心が強まると警告している。一方の強気派は変動性の低下も株式購 入の新たな理由だと指摘し、利益予想の上昇や平均を下回るバリュエー ション(株価評価)、株式投資信託への資金流入が9年ぶりの高水準に あることも強気な理由に挙げている。

マーケットフィールド・アセット・マネジメント(ニューヨーク) のマイケル・ショール会長兼最高経営責任者(CEO)は今月14日の電 話インタビューで、「資金流入が純減から純増に転じたことがボラティ リティ低下の大きな要因だ」と述べ、「買い越しとなっているため、市 場が落ち着くのはかなり容易だ。そうなると、リテール(小口)投資家 が市場の落ち着きに背を押されファンドへの資金配分を増やすという循 環が生まれる」と分析した。

S&P500種は先週、0.1%上昇し1519.79で終了。週間ベースでは 過去2年で最長の上げ局面となる7週連続高となった。同指数は年初来 では6.6%上昇。1月は1997年以降で最高のリターンを記録し、2007 年10月に付けた過去最高値1565.15まであと3%以内の水準に達した。 同指数は最高値を付けた後、09月3月までに57%値下がりした。

相場変動

ブルームバーグ・データによると、今年に入ってS&P500種が 1%を超える変動を記録した日数は4日で、過去5年間の月平均7日か ら減少した。住宅市場バブルが崩壊しリーマン・ブラザーズ・ホールデ ィングスが破綻、米国株急落で投資マインドが冷え込んだ2008年に は122日に上った。

価格変動が非常に小さかった1995年には、S&P500種の1日平均 変動率は約0.38%だった。その年の同指数の上昇率は1958年以降で最大 の34%に達し、5年にわたる上昇局面の足場を固めた。

ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズのエリック・ティール 最高投資責任者(CIO)は今月14日の電話インタビューで「小口投資 家は2008年以降特に、相場の上昇や下落に左右されるようになった」と 指摘。「市場への外的衝撃が過去数年ほど多くはないことから、小口投 資家は若干勇気づけられる状況にあり、彼らが債券ファンドから株式フ ァンドに資金をシフトし続けると予想される」と付け加えた。

米投資信託協会(ICI)の試算によると、投資家は相場の底打ち 後に株式投信から約3000億ドル(現在のレートで約28兆円)を引き揚げ たが、今年1月には2004年以来最高の370億ドルを株式投信に投じた。

原題:Volatility Falls Most Since Great Depression as U.S. Stock Funds(抜粋)

--取材協力:Leslie Picker、Lindsey Rupp.