武田薬の「アクトス」めぐり米国で裁判-がん原因と患者主張

アジア最大の製薬会社、武田薬品工 業は、糖尿病治療薬「アクトス」ががん発症の原因だとする一部の患者 が起こした初めての訴訟に直面している。

米通信会社パシフィック・ベルで働いていたジャック・クーパー氏 は2年余りにわたりアクトスの投与を受けた。同氏は武田薬品の米部門 が消費者に対しアクトスがぼうこうがんを引き起こす可能性があると適 切に警告していなかったと主張している。ロサンゼルスにあるカリフォ ルニア州地裁で19日からクーパー氏(69)の訴訟の陪審員選びが始ま る。

アクトスの特許保護は昨年失効したが、武田薬品は同薬に代わる糖 尿病治療薬「ネシーナ」の米国での承認を1カ月前に得たばかり。アク トスは一時、世界で最も良く売れた糖尿病治療薬だった。裁判所の記録 によれば、アクトスがぼうこうがんなどの病気の原因だと主張する訴訟 は3000件余りに上る。

武田薬品は米食品医薬品局(FDA)がアクトスが安全で効果的な 薬品だと判断し、ぼうこうがんを引き起こすことは証明されていないと して、同社の対応には問題がなかったとしている。同社弁護団のドレス リー・デービス弁護士は電子メールで、「原告の気持ちは理解できる が、武田薬品はアクトスに関し責任ある行動をしたと考えている。研究 ではアクトスとぼうこうがんの因果関係は立証されていない」とコメン トした。

--取材協力:Kanoko Matsuyama、Yoshiaki Nohara、David Voreacos.

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